Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ヤバい奴らの金塊争奪サバイバル、堂々開幕ッ!!!
この作品の原作は未読です。
この作品の視聴に至った経緯は、2018年冬アニメで放送された「刻刻」とアニメーション制作会社が同じジェノサイドだったから…
でも、視聴して直ぐこの作品の魅力の虜になった気がします。
この物語の舞台は、日露戦争終結後の北海道…
現代の国力を踏まえると、日本がロシアに勝利できたのは奇跡としか言いようが無いと思っていました。
物語の冒頭で日露戦争の最前線が描かれていましたが、熾烈を極めた戦いが繰り広げられていたことを容易に想像できる内容でした。
この物語の主人公は、その日露戦争の生き残りである元陸軍兵の杉元が幼馴染の眼病を治療する費用を稼ぐため、北海道の川で砂金を採っていたところ、アイヌが秘蔵している金塊の噂を聞きつけるのです。
そして、その金塊の在り処を指し示す地図が存在することを杉本は知ったのでした。
しかし、その直後、冬眠明けのヒグマの襲撃を受けていたところをアイヌの少女・アシリパに助けられます。
アイヌの少女と金塊…やはり接点はゼロではありませんでした。
杉本は幼馴染の治療費を…アシリパは金塊を本来あるべき場所に戻すべく協力することとなり、物語が動いていきます。
この作品の魅力…
その一つは、個性豊かなキャラそのものです。
日露戦争を生き抜いてきた杉本の二つ名は「不死身の杉本」
戦争の最前線…死線で踏みとどまりながら、次々と過酷な状況を乗り越えてきました。
身体中に残された傷跡が彼の勲章であると共に、戦争の過酷さを物語っています。
金塊を狙う輩は杉本たちだけではありません。
当然分け前を多い方が…とう思考が先行し、狙う者すべてが敵として駆逐の対象になります。
だから当然杉本にも壮絶な日々が待っているのですが、どんな困難な状況でも杉本は決して希望を捨てないんです。
もし、一人だったら途中で心が折れていたかもしれません。
何故なら良識人としての範疇を軽々と超えてくるとんでもない人間が次々出てくるから…
そういう杉本もその中の一人なんですけどね。
でも杉本が1人じゃなかったこと…これが彼を不死身と言わしめる根源であったと思います。
杉本の二つ名は化け物じみています。
でも、彼は内面まで化け物じゃないんです。
敵には容赦ありませんが、仲間には義理と情に固い男なんです。
そんな杉本の内面をいち早く察し、常に行動を共にしているのがアイヌの少女・アシリパです。
現段階で金塊探しの紅一点…なのですが、彼女の本質的な魅力はそこではありません。
アイヌの文化やしきたりを大切にしつつも、新しいアイヌの女を目指している女の子は、目鼻が利き弓の腕も高い一級品の戦士…
ですがその実態はまだあどけなさが残り、特技は変顔という天真爛漫な女の子なんです。
物語自体は結構殺伐としています。
お金絡みなので状況を創造するには易しい訳ですが、アシリパの変顔は物語をも和ませる要素が多分に含まれていたと思います。
この作品は、アイヌの文化との接点が多いのも一つの特徴であると思いますが、wikiを見るとアイヌの文化が丁寧に書かれた作品だと高い評価を得ていました。
この作品が幾つもの賞を受けているのも納得です。
身近でありながら、これまで触れる機会を作ってこなかったので、私はアンテナも低いし文化に対しても疎いと思います。
それがこの作品を通してアイヌの言葉を二つも覚えることができましたよ。
覚えたと言っても「ヒンナ」と「オソマ」ですけどね。
物語の中で杉本が何度も「こいつはヒンナだぜ…」と言っていましたが、ヒンナは普段使いできそうな言葉だと思います。
オソマは…少し難しいかもですが。
この二つの言葉の意味は、是非本編で確認頂きたいと思いますが、ただ一つ言えるのは、アシリパとオソマは物語の中では切っても切れない関係で、アシリパの特技と組み合わせると、その面白さは最強の部類だと言っても過言では無いということです。
この面白さ…気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、MAN WITH A MISSIONさんの「Winding Road」
エンディングテーマは、THE SIXTH LIEさんの「Hibana」
個人的にはオープニングが好みで、先日カラオケでも挑戦しましたが気持ち良く歌える歌だと思います。
気になったのは被り物です…あの被り物は歌いずらそうにしか見えないのは、私だけでしょうか?
1クール12話の物語でした。
1クールがあっという間の作品だったと思います。
そして嬉しいのが、秋アニメで続編の放送が決まっていることです。
物語はまだ序盤だと思います。
原作み魅力を余すことなく、しっかりとアニメ化されることを期待しています。