ぴかちゅう さんの感想・評価
2.9
物語 : 1.5
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
ストーリーが・・・
あらすじをみて是非見てみたい、という人を止めるほどではないが、ぜひ見てね、と勧めるのは難しい作品。特に後半のストーリー展開が残念である。
シリアスな恋愛アニメを見るなら、これよりもまずはEfがおすすめ。
{netabare}
前半はアダルト・ゲームの日常編のような感じを受けたものの、4話のHina回と7話のいのりん回はよかった・・
Hinaと一ちゃんは、うまく展開すれば、多田くんとテレサよりずっと面白いラブコメになっただろうに。
ただ、13話なのに、Hinaと一、多田妹や山下犬など、いろいろ盛り込もうとしたため、サブキャラの恋愛は中途半端になり、肝心の多田くんとテレサの関係も深堀りできなかった。一瞬だけ出てくる伊藤静さんの千明とかもう謎。
特に致命的なのは、シャルルの魅力は伝わってくるのだけれど、多田くんの魅力がまったく伝わってこない点だろう。テレサが多田君のことを好きになるのは、主人公補正でしょ、と読者は思ってしまう。
12話で、明らかに王宮な場所に着き、かつシャルルとテレサが一緒に住んでいるのを知っても、何の反応も示さず、テレサから「私は王女です」と言われて初めて驚く多田くんは、いくらなんでも、鈍すぎ。
ラブ(コメ)は、終わらせ方が難しいが、だからこそ、どう終わらせるかが制作サイドの腕の見せどころ。
しかし13話のエンディングには唖然。まず、非現実的なのはいうまでもない。
それどころか、テレサと多田くんのために、シャルルが犠牲になったあげく、シャルル・アレクもハッピーエンド感を出すために、シャルルが急に人格変更して、軽い男になって終わる。
シャルルが王女テレサを捨てたように報道させた結果、シャルルは、もうこの国でサングラスなしには生きていけない。そして、テレサを愛するがためにシャルルがそこまでしているにもかかわらず、テレサが罪悪感を感じることも一切なく、多田くんに会いに行くエンディングにはまったく感動できない。
制作サイドは、ハッピーエンドならなんでもよいだろう、と思っているのだろうか。
個人的には13話のエンディングなら、いっそのこと、12話でテレサと多田くんが泣いているシーンで終わったほうがよかったくらいだ。
テレサと多田君があれだけインパクトがないのだとすると、テレサとHinaの二本立てでラブストーリーを展開してもよかったかもしれない。 {/netabare}
キャラデザ、音楽、声優陣は好みだっただけに、ストーリー性の欠如・破綻がもったいない。
[2023年7月追記]
完走した作品のみをレビューしているため、とりあえず完走できる質だったということで、これまで、レビュー点数は3.0以上としてきました。しかし、レビュー内容が辛口になっている場合でも3点台をつけているため、他の方の同じ程度の辛口レビューと比べて、点数がかなり高めになっていました。そのため、レビュー点数の下限を2.5点に変更し、この変更に合わせ、このレビューの点数も変更しています。