ゲリオ さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ピンクは殺しとくべきだろ
まどマギ以降生まれた数あるアンチ魔法少女テーマ作品のひとつ。
やはり好き嫌いが両極端に分かれたアニメ。
むしろ初回の度が過ぎるイジメ描写にドン引きして1話切りした人も多いのではないかと思う。
ただ、エグかったのは最初だけで以降はコミカルなシーンも多く、最終的には変態兄貴で盛り上がれるB級ネタアニメに変貌した。
個人的には当初は全然期待していなかったものの、他に面白いアニメが少なかったせいで今期割と楽しめた部類に入る作品だったかもしれない。
良かった点というか他のアンチ魔法少女ものと少し違ってたかなと思うのは、安易にキャラクターを殺さなかった点だろうか。
作品を盛り上がらせるにはとりあえずキャラを死なせとく…という展開はそろそろマンネリ化してきているからね。
まあ、死んじゃったキャラがいなかったことはないし、原作ではアニメ以降の展開で脱落する子もいる可能性はあるけれど。
ただ"一話一殺"みたいな感じじゃなかったのは某類似作品との区別ができて良かった気がする。
とは言っても、序盤から凶悪な殺人鬼として登場したピンク髪こと潮井梨ナは、さすがにどう考えても報いを受けさせなきゃおかしいやろとは思ったが…w
普通のアニメなら間違いなく、中ボス的な立ち位置で退場させるべきキャラが、いつの間にかしれっと仲間面して主人公パーティと行動を共にしてたのは違和感ありありっすよ。
ピンクに親友を殺され、あれほど復讐に燃えていた虹みんも、8話の水着回でピンクとキャッキャウフフしてて、これじゃあ親友も浮かばれねーよなぁとw
まぁしかし、そんなとこも意図してたのかは分からないがネタとしては楽しめたとも言える。
ネタと言えば触れておかなければならないのはやはりクソ兄貴の存在か。
ここまで下衆なキャラ、他の全アニメ作品を通してもぶっち切りじゃないかっていう度合。
しかも、魔法少女のパンツを自分が履いちゃうという変態!下衆にして変態な鬼畜!
声優の岡本さんの演技力も存分に光った。
本作の魅力の半分はクソ兄貴が担っていたといっても過言ではないと思われる。
余談だが、10話においてアイドルグループが歌うオープニング曲を、まさかの中尾御大が歌い始めたのには笑わせてもらった。
しかも歌唱力半端ないっていう。このオープニング聞いただけでもこのアニメ見てて良かったって思えたかも。
"ポプテピピック"も顔負けの驚きの演出であった。
全体的な評価としては当初の期待値よりは全然楽しめたこともあり視聴して損はなかった。
万人受けはしない作品なのでおすすめ度は低いが、初回のふるいに落とされなかった人は是非最後まで見てほしい。
アニメの締め方に関しては原作が連載中の作品なこともあり消化不良感はあったが、クソ兄貴が酷い目に遭うシーンまで見せてくれたので及第点を与えたい。
機会があれば漫画で続きを読んでみたいと思う。多分アニメで2期はないと思われるので…うん。