ダレイオス さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
意外なキャラが実はその回の主役だったりするので意外性のある展開にハッとしました。
まず観る前に思うことは私は録画した分をまとめて観るやり方で観ているので
録画したビデオ一覧を見るとサブタイトルに「人を殺すことができる国」
だとか「嘘つき達の国」だとかあっ・・・独特な色んなきまりのある国に行く旅の内容なのかな・・・
と思い。観る前は独特なきまりのある色々な国に行く旅に出るという興味が出る
面白そうな内容だなと期待感がありましたね。
設定は少女か少年か青年かは判断しかねる絶妙な容姿の持ち主の人物が
バイクで旅をするというもので
1話1話、違う国に毎回滞在するものとなっている。
なお自分は2003年版は観ていないのであくまでも
2017年版を観ただけの感想になります。
まず思うことは作画が綺麗ですね。
城壁のタイルが1枚1枚色の塗りの濃さが違い
それだけでなく見て自然な感じに違うように見える
ようになっていたり、城壁に絡みつく藻などの植物なんかも
実に自然にまとわりついていたり
地面のひび割れがこれも自然な感じのひび割れを
演出しており全体的に綺麗な作画で自然な世界観を演出していたのは
凄く良かったです。
うーん、CG全盛期の時代にこれだけ自然な感じの世界観を出せたのは感心しました。
1話の「人を殺すことができる国」については
インパクトはありましたが想像の範疇の内容で実態については1枚上をいっている
裏を描いたものではなくて普通でしたね。
驚きとかはなかったです。
今回のケースはみんなが見ているからそれで良かったけど
そうでない場合はどうするんだ?と思ったり
そうなってくると所詮私刑だし気になる部分は多く
意味や言いたいことはわかりますが説得力に関してはやや弱い。
ただセリフまわしは皮肉がこめられて1つ1つのセリフに意味があり
それを聞くと伝えたいことはきちんと伝わってくるので
制作者の主張は理解は出来る。
オチの部分はこれから「人を殺すことができる国」に行く人と
主人公との会話になるのだけど
これは「人を殺すことができる国」を観ていた視聴者が
聞くとニンマリする内容になっているので
こういったさりげないシーンでニンマリ出来るオチを持ってこれたのは
良かったのではないでしょうか
この点については「おっ・・・」と思いました。
その後も色んな国に行ってましたが
やはりインパクト重視でしたね。
衝撃的な展開や不思議な世界観をもつ国など
強い印象度が残る作風でした。
風刺やらもあったりで皮肉で制作者の伝えたいことは伝わってきたし
オチまで観ると最初はわからなかったけど、なぜその国が存在していて国の目的まで
わかることもあったりで1話完結ストーリーで各1話1話
最後まで観ると毎回全てが繋がりそういうことだったのかと
実感出来る内容だったのはよく考えて作っているなと思いました。
風刺も効いていることもあったりでいいスパイスになってその点も良い。
キャラのセリフも断言するのではなくて
視聴者にその意味を考えさせるヒント的なものが多くて
それを聞いたら視聴者があらためて整理して
自ら答えを導き出すものとなっていて
視聴者自身が自分で考えることにより、「あっ・・・」
そういうことだったのかと、これも実感出来る作りで
セリフまわしは効果的に作用していました。
伏線も1話完結型なので引っ張らずに毎回回収するので
ああ・・・ここが伏線だったのかとわかりやすくスッキリとする作りで
複雑にならないことによるプラス面がよく出ていて
その点は1話完結型の良さをいかしていましたね。
キャラは全体的に地味でしたが1話1話色んなキャラが出てきて
ストーリーの流れに強く絡むキャラが多くて
地味ながら印象に残りやすいキャラの使い方は上手かったと思います。
色んなキャラのストーリーがみれるので飽きにくい作りで楽しめました。
ゲストキャラなのかサブキャラなのかモブキャラなのか
最初はわからないのですが、ストーリーの流れで
ゲストキャラなのかサブキャラなのかモブキャラなのかがわかってきて
その配置は上手いし
意外なキャラが実はその回の主役だったりするので
意外性のある展開にハッとしました。
そういう驚きの展開もお楽しみの仕掛けになっていたと思います。
なのでキャラの配置は上手いし意外性があってよく考えていた。
キャラの設定、キャラの性格も上手く設定しているなとストーリー上で
わかる作りなので、その作りこみはこれもよく考えていました。
例えば主人公は終盤実は「○○○」だったとわかるのですが
そこに至るまでそれでおかしくないキャラの設定、キャラの性格が出来ていているので
その瞬間、そのことに説得力を感じたので設定が上手いな・・・と思いました。
問題点はインパクト重視な作風なので衝撃的な展開が合わない人には合わないでしょうね。
終盤はやりすぎて流石にまたか・・・と思いました。
その傾向が強いので・・・世界観は色んな国があるので統一性がないのは
ある程度はしょうがないとは思いつつも
中世ぽかったり現代ぽかったり近代ぽかったり人工知能がある未来的だったり
犬が喋ったりバイクが喋ったり何でもありなので自由度の高さは
印象が残り不思議な世界観もあって面白さになっているのだけど
流石に自由すぎるだろうとは思いました。
声優さんについては主人公役の方は地味でしたね。
やや無感情で起伏はない演技でしたが
喋り自体は一言一言しっかりと発言していて演技自体は悪くはなかった。
終盤の主人公の子供時代の演技は別の演技作りになっていて
演じ分けが出来ていて上手いなと思ったので
演技が下手とかではなくてこういう役だと思いました。
全体的にも地味ながら声質は合っていたし
演技力もまずまずで問題はありませんでした。
まとめるとインパクト重視な展開は否めないが
その分、印象には残りやすいし不思議な世界観も魅力的でした。
1話完結ストーリーで各1話1話オチまで観ると
30分間の色々な出来事が毎回繋がっているとわかるストーリーで
ストーリーの作りもしっかりしていました。
キャラも地味ながらストーリーに絡むし設定もきちんと考えているなと思いました。
キャラのセリフも視聴者にあらためて考えてもらう
言い回しになっているのも考えらせられましたし
1話の私刑じゃないのかな?の点と自由すぎる世界観やインパクト重視が気になったが
面白かったです。