シャベール大佐 さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
美少女たちが日本刀で戦う、意外と正統派のバトルアニメ
荒魂(あらだま)という化け物を、御刀(おかたな)という特殊な力を持つ日本刀で斬って鎮める、刀使(とじ)と呼ばれる女性剣士たちの戦いを描く、美少女バトルアニメ。全24話。
メインキャラは6人の女子中高生。キャラデザを見ると日常萌え作品でも違和感なさそうな雰囲気ですが、内容のほうは意外と正統派のバトル物。2クール作品で、大きく分けて前半12話が胎動編、後半12話が波瀾編となっており、1クール終了の時点でひとまず最初のクライマックスを迎えるような構成。
前半の物語は、とあることから主人公が反逆者として追われる身となり、逃亡しながらも仲間を増やしていって反撃する、みたいな流れ。第1話からすぐにストーリーが大きく動き出すので、序盤から結構楽しみに観ていました。主人公たちが戦う相手は明確になっており、全体的にシンプルでわかりやすい構図で、安心して楽しめました。前半の内容に関しては特に不満はなかったです。
後半は、一旦ペースをスローダウンしてから、もう一度終盤に向けて物語を作っていく感じ。日常パートなどは悪くなかったのですが、本筋は前半に比べてやや理屈っぽいというか、説明臭いという印象を受けました。バトルアニメとしては、もっと体育会系的な、脳ミソを空っぽにしたような単純な熱さと勢いが欲しかったです。
キャラは、主人公・衛藤可奈美が、明るく爽やかなスポーツマン的な性格で好感が持てました。もう1人の主役格キャラである十条姫和はクールでストイックな秀才型で、2人の対比もオーソドックスで悪くなかったです。その他でも、主人公の仲間や敵側の親衛隊など、主要なキャラはそれなりにしっかり描けていたように思いました。
作画は、戦闘シーンはかなり頑張っていましたが、ときどき崩れが気になりました。音楽は、特殊EDを除くと、前半後半のOPとEDで合計4曲ありましたが、どれもメインキャラ6人が歌っており、作品の雰囲気に合っていて良かったです。
最後まで観終わって、総じて悪くない作品だったと思います。ただ個人的には、後半よりも前半のほうが面白く感じてしまったので、やや尻すぼみという印象は否めませんでした。分割2クールの作品ならば前半のラストにもクライマックス的な展開が必要かもしれませんが、連続2クールの作品の場合は、途中に1度ピークを持ってくるのも良し悪しのような気がしました。