あぱぱ さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
道具なのか友好なのか
視聴回数 二桁回数 固定話に偏りあり
人間と人工知能を搭載したアンドロイドの日常物語。
物語は1話が短いだけに、簡潔で論理的な台詞で展開していきます。
私の感想は「見たいような見たくないような未来を予習した気分」
以下は個人的な見所を挙げてみます。
人間が作る人工知能だからこそ人間の倫理が必要になってきます。
アンドロイドが人間を補助する「道具」だけの存在であっても
人が造ったものだから間違いもあって暴走もします。
ファジィ(曖昧)な思考も人工知能で解釈できるようになってくると
人間とアンドロイドは見分けがつかなくなってきます。
「アンドロイドが人間に近い存在になってしまったら?」と
考えてくると排除する人間が現れてきます。
人間は身近にあったアンドロイドを
「道具」として扱うのか?
「友好」を求めて付き合うのか?
これが作品の見所であり、テーマになっていると感じています。
以下は視聴者済みの方向けの見所ネタバレです。
{netabare}作品の世界内ではアンドロイドはロボット法として頭の
上にリングがないと違法。
しかしイブの時間の店内ルールでは全員の頭に上にリングありません。
店内をじろじろ見てるマサキへ店内の男が
「私に何か?ブレードランナー、もっと上手く監視できないか?」
という台詞に何とも言えない皮肉が伝わってきます。{/netabare}
{netabare}6話は何回視聴しても涙が出てしまいます。
THXがロボットルールギリギリでマサキを守ろうとする姿を見て
私が泣いてしまう理由は自分で分かっているのですが、
ロボットルールと倫理を考えると複雑な気持ちになります。{/netabare}
作品内のキャラクターのように「未来に人間以上の存在は必要ない」と
考える方と
「人間と共存できるのだったら、未来にアンドロイドがいてもいい」と
感じる方の両方に視聴していただきたい作品です。
きっとこの両者の意見が未来につながっていくのだと私は感じています。
劇場版もありますので、物足りない方はそちらも視聴されてみて下さい。
(余談)
2020年 施行予定の「小中高プログラミング教育必須化」が話題に
なっています。
私の認識では「机上で論理的に物事を積み上げる思考を学ぶ」
というのが趣旨になっていると感じています。
もちろんロボット人工知能を日常で扱うのであれば、必要最低限の
プログラム知識は必要にもなってくるでしょう。
現在でも日常の中に「車の自動ブレーキ」など人工知能が介入してます。
少子化が進んで人間より優れた人口知能が追い越す時代が到来するかも
しれませんが、やはり人間は人間であってほしいという願いはあります。
どこかの書き込みで「人工知能にプログラムを作らせればいいのでは?」
といった意見を見た時は、とても怖くて悲しい気持ちになりました。
古い世代は新しい世代から排除される未来があったとしても
新しい世代から学べる発見を古い世代が学ぶ時期にきているのかな?
とも思っています。