STONE さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ギャップが生み出す面白さ
原作は未読。
基本的な設定や展開は魔法少女もののそれだが、可愛い女の子が変身するとムキムキな
マッチョに。それでいてコスチュームは魔法少女然としているところが面白い。
この男性化はメタ的には笑いのためののものだが、劇中でココロちゃんが言うように、男性の
方が肉体を駆使する接近戦に向いているのは理には叶っており、そういう意味では納得の設定w。
この男の魔法少女?に代表されるように、本作は設定からイメージされるものとは異なるものが
現れるというのが基本的な笑いどころなようで、他にもヤクザのような妖精、おばさんの魔法少女、
可愛い顔の妖魔、バイオレンス色の強い魔法少女のバトルなど多々。
これはこういった設定的なものだけでなく、ハートフルなシーンでもキャラがおかしなもので
あるために笑えるシーンになってしまうことが多々。
愛の力で変身するということで様々な恋愛感情が描かれるが、変身前後で性別が変わって
しまうので、男女間のものもあれば、BL的だったり、百合的だったりとカオス状態なのも
面白いところ。
笑いどころとしてはパロディが多いのも印象的で、メインモチーフである魔法少女ものの
パロディは勿論、他ジャンル作品のパロディも多い。
パロディと言えば、やけに場違いな感があったのが5話。当初はメインの二人の沖縄旅行を
思わせつつ実際はほとんど登場せず、「SHIROBAKO」のようなトラブルを「シン・ゴジラ」の
ような展開で対応していくという。で対応するキャラは「おそ松さん」っぽく、キャストは
「新世紀エヴァンゲリオン」の出演者達。
この辺の予告といざ出てくるものが違うというやり方は、「刀語」の4話を思い出した。
個人的にはこれはこれでありだったが、沖縄のビーチでのメイン二人の水着を期待した人
なんかはかなり腹立ったんじゃないかな。
笑いと言えば、個人的には卯野 さきの中の人である大橋 彩香、石川 界人両名の音程を外した
歌が好きだった。
特に歌う機会の多かった大橋 彩香氏のそれは秀逸で、完全に外れているわけでもなく、
中途半端に合っているところもあるのが良い。
別録りだったかもしれないが、マジカルツインで一緒に歌うことの多かった御翔 桜世役の
三澤 紗千香氏も含めて、互いによくつられなかったものだと感心も。
キャラに関してはほとんどがどこかおかしなところがありつつ、いずれも好感を持てそうな印象。
メインのさきと桜世に関して、ボケのさき、ツッコミの桜世といった印象だが、実は本当に
おかしいのは桜世のようで、兄の桃拾もかなりずれた人であり、変な兄妹である。
そして、おかしい=異常という観点では比較的まともそうだったマジカルツインの
マネージャーである矢茂 小波が実は一番おかしいという。
ギャグものであるが、終盤に掛けて割とストーリーメインになっていき、結構しっかりした
ストーリーもので終わったのは意外な感も。
そして、そこに至るまでの伏線も序盤からちゃんと描かれていたのはちょっと感心。
特に妖魔達の黒幕に関しては、兵衛に対するミスリード演出もあって、正体が
矢茂 小波だったのは予想外だった。
2018/06/24
2020/08/02 追記
2022/10/23 誤字修正