01oinaris さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
じれったい恋模様と人情味に癒される 「現代版めぞん一刻」
おんぼろアパートでの下宿生活
主人公の隣部屋は変人(変態)男 部屋の敷居は有って無いようなモノ
意中の女性は年上で、一つ屋根の下(アパート)で共同生活
恋に奥手な主人公、同じく奥手なヒロイン
進みそうで進まない、進展のち後退の二人の関係
からかったり…応援したり…というより楽しんでいるだけの個性派住人たち
…まさに、現代に蘇っためぞん一刻です。
ちなみに原作者・宮原るり氏は1975年生まれ
めぞん一刻のコミックは1980-87年、アニメは1986-88年放送なので、作者は11-13歳。
まさにめぞん見て育った世代ですね。
ここしばらく男性原作者の描く話ばかり見てたので、こういった女性原作者の描くラブコメは久々で新鮮。
(男原作だと…ヒロインは主人公にデレデレ(+微ツン)か、すぐすっぽんぽんになる変態ばっかり…最近…w)
ヒロインの河合律、OL姉さんの錦野真弓(酒豪でダメンズウォーカー)、女子大生の渡辺彩花(小悪魔というより確信的悪魔)
河合荘の住人女性は、既視感のあるというか、やけに現実味のある女性ばかり。
少なくとも「男性作家の描く理想の女性」ではない。「女性作家の描く現実の女性像」ですね。
ほんと、男は理想に逝き、女は現実に生きる、というのがよく分かる。
ちなみに本作は下ネタが多いと聞いてたけど、私にはどこが下ネタなのかわからなかった。
この程度なら飲み屋での通常会話の範疇やろ〜。男女問わず。
(…と思った私は身も心も荒みきった中年…)
人物の絵は好みが分かれそうですが、私は好きです。ちょっと古臭い、懐かしい感じが逆に良い。
人情味あふれる住人模様も素晴らしいけど、素朴な田舎の風景が本当にきれい!
作者の故郷である岐阜がモデルになっており、今年4月から岐阜市が公式タイアップして聖地巡礼マップを配布しているそうです。
私も岐阜に行ってみたいなぁ…長良橋渡ってみたい。
律ちゃんとふたりで、夕日の中
互いの距離を意識しながら…
くっつきすぎないように…
離れすぎないように…
ほんの少し近くなって…
また少し遠くなって…
河合荘まで 二人だけの時間
こんな不器用な恋も、悪くない…と思わせてくれた良作でした。