あぱぱ さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
月日が流れても変わらない
視聴回数 全話3回くらい
この作品が放映されてから、もう14年も時が流れていました。
「でもまだ14年しか経っていないのか」というのがリピート視聴した
今の私の感想です。
それほど時間が流れても、この作品に描かれている問題がこの先ずっと
問われているのだと感じています。
作品テーマは現代社会の深層心理、集団、家族などが取り上げられています。
「集団心理」「自己逃避」「挫折とやり直し」など、様々な人間ドラマが
この作品に多く詰まっています。
物語の妄想というのは人によっては都合よくあったり、不都合であったり
自分自身の境遇によって左右されることを指しているような事象です。
今敏監督は「PERFECT BLUE」の時から、人間個人の永遠のテーマを
問題にして作品を作るのが巧みです。
この作品もそうですが、物語と言うより啓発です。
視聴者によっては図星を突かれて、嫌な気分にさせる作品とも言えます。
(興味本位で視聴しても低評価は止む終えません)
作画の評価は、物語の内容重視で製作されているイメージからすると
視聴した個人が評価することであって、あにこれの評価点は
関係ないと思います。
オープニング曲「夢の島思念公園」は歌詞の意味が色々な考察などで
とりあげられている有名な曲です。
<個人的な歌詞感想>
{netabare}私が感じた歌詞の内容で一番触れられていると思うのが猪狩が
地下鉄から荒廃した地上へ戻った時の台詞「まるで戦後じゃねぇか」が
歌詞の印象とマッチングします。{/netabare}
現代社会を「生き地獄」と感じる人には刺激が強い作品ですので
その点だけは視聴される前に注意しておいてください。
年齢制限は設けられていませんが、セクシャルで暴力な描写が多いので
大人向けな作品になっています。