「フルーツバスケット [スタジオディーン版](TVアニメ動画)」

総合得点
82.7
感想・評価
884
棚に入れた
4971
ランキング
355
★★★★☆ 3.9 (884)
物語
4.1
作画
3.5
声優
3.8
音楽
3.9
キャラ
4.1

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ネタバレ

ぜろろ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ありのままに

原作は未読です。少し古い作品ですがクラナドとか3月のライオンが好きな人は気に入るのではないかと思いました。


{netabare}この作品の大きなテーマは大切な人のありのままを受け入れていく、ということだと私は感じました。異性に抱き着かれると動物の姿になってしまう草摩の人々。つまり好きな相手の前でありのままの自分(動物つまり野生の姿)をさらけ出さなければいけない。十二支の呪いを受けた人々はそれを恐れ、草摩以外の人々との関係を拒んできました(特にきょう君はその異形な自分本来の姿にコンプレックスを抱えていました。)。そのこともあって草摩家の人達は様々な暗い過去を背負っています。それが優しい主人公透との出会いで変わっていくというのがこの話なのですが、この設定がそもそも上手いですよね。自分のありのままを受け入れてくれる透の存在がどれだけ草摩家の人々にとって救いになったのかがよく伝わってきました。


胸を打つ様々な名言も魅力的でした。さきの先生からの手紙に対する由紀君の発言や最後のきょう君と透とのやり取りなどは見ているこちらが気づかされる部分がたくさんあり、それと同時に優しい気持ちにさせられました。たった一人でも自分を受け入れてくれる存在がいれば人は変わっていけるんだと信じさせてくれました。


草摩家の動物の姿やきょうの野生の姿のように人間には自分でも認めたくない本性のようなものがあります。自分でも認められないのにそれを赤の他人に見せるのはとても怖いし勇気がいります。でも、もし透のようにありのままに、怖さすら認めつつ一緒にいたいと言ってくれる誰かがいるのなら、それは大切にしたい。あるいは自分が誰かにとっての透のような存在になれたらいいと感じさせられた作品でした。{/netabare}


少女漫画原作ですが恋愛物というよりヒューマンドラマ感のが強いので色々な年代、性別の方におすすめしたいです。

投稿 : 2018/06/17
閲覧 : 353
サンキュー:

5

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