かにぱん さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
演出が大きな魅力
戦争により退廃し、人類がほぼいなくなった世界を、チトとユーリの2人が旅する物語。
大きなストーリー展開は特に無く、日常系とカテゴライズしてしまえると思う。しかし、作品通して描かれるのは終わった世界の旅。「絶望と、仲良く。」というキャッチコピーの下、どのシーンを切り取っても、楽しげな2人の裏にある避けられない絶望が感じられ、どこか不安な感情を抱かずにはいられない。
また、生命とは?とか神様とは?とか、何気に考えさせられる場面も多くあり、それでいて頭を使わなくとも内容がスルスル入ってくるいい感じの「哲学×ギャグ」のコラボ。なんだか上手くできてるなぁ、と、アニメ初心者の感想。
あとこの作品の特徴といえば、なんといっても音。ケッテンクラートの走行音や銃の音、水の流れる音など、かなりのリアリティを持って視聴者に魅せてくる。また、映像の演出も魅力で、特に1話の回転しながら射出される弾丸目線の映像には圧倒された。
こういったリアルな演出が、デフォルメされまくった登場人物のデザインや終わった世界という非日常と同居することで、2人の少女の運命をまるで自分のことのように感じられるようになっていると思う。
多分自分が誰かをアニメの世界に誘うなら、最初はこれをおススメする。