「劇場版 はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の17歳~(アニメ映画)」

総合得点
69.7
感想・評価
77
棚に入れた
298
ランキング
1750
★★★★☆ 3.7 (77)
物語
3.7
作画
3.7
声優
3.9
音楽
3.6
キャラ
3.7

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たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ザ・少女漫画

大和和紀画業50周年の伝説的な少女漫画をリメイク。因みに僕は「あさきゆめみし」ならば読んだことあります。

まさにど王道の少女漫画。明朗快活で純情な主人公と、イケメンで何もかもが包み込むように優しい金髪の少尉という現代ではほぼ成り立たない設定。いわゆる「シンデレラストーリー」であり、おとぎ話の領域ではあります。

この昭和独特の清純派な感じは非常に懐かしいものを感じます。時代設定が明治初期でちょうど文明開化の時代の「恋愛」という概念が日本に伝わってきた頃のお話ということで、「あさきゆめみし」同様歴史モノとしても面白いです。この時代の少女漫画は非常に文学的な内容が引用が多く、本作も以前に書いたフランスから派生した「ロマン主義」そのものを描いています。

監督が古橋一浩さんですが、この作品以前に「るろうに剣心」のリメイク映画を撮っているのでその兼ね合いかと思います。(時代設定や内容も似てるしね)

しかし、劇場版クオリティかというとそうでもなく、作画は中の下。絵柄が古いのでモブが適当になってしまうのは仕方のないことですが、「るろうに剣心」が結構頑張っていたのでどうにかならなかったものか。。。

このあと、少女漫画は夢見る時代から、リアルな恋愛を追いかけることになると考えると、少女漫画史から見ても結構重要かもしれません。原作の数年後には既に「バナナフィッシュ」や「絶対安全剃刀」などのニューウェーブ漫画が待っているのです。(ホットロードはさらに後)

今の少女漫画に慣れている女性がこういった作品をどう捉えるかも気になるところではあります。

投稿 : 2018/11/05
閲覧 : 292
サンキュー:

11

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