oxPGx85958 さんの感想・評価
3.2
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 2.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
時代に追い越されたのか
『極黒のブリュンヒルデ』を見た流れで、こちらも見てみました。原作のマンガは当時読んだのですが、細かい部分は忘れていたので新鮮な気持ちで見ることができました。
で、見ていて思ったのは、表現として(これはアニメとしても原作のマンガのレベルでも)時代に完全に追い越された、ということですね。当時はショッキングであったはずの諸々の要素が、いまではまったく大したことがない。このことは本サイトの他ユーザーのレビューからもわかります。
そのように本作は「古典化」してしまったわけですが、『極黒のブリュンヒルデ』につながる原作者・岡本倫の作品として見ると、その意義は色あせていないと感じられます。改めてわかるのは、『極黒のブリュンヒルデ』の種はほぼすべて『エルフェンリート』にあった、ということ。それをどう評価するかは人それぞれだろうけれども、私としては、「表現者は同じものを繰り返して描く」という方向で肯定的に評価したいと思います。もちろん「二番煎じ」とみなす人もいるでしょうが。
さすがに14年前のものですから、アニメの技術的な側面には古くさく感じられるものもありました。というか、中途半端に古いんでしょうね。作品としてのまとまりはこちらの方が上だけど、いまはどちらかといえば『極黒のブリュンヒルデ』の方が他人に勧めやすい。でもこれは30年後には逆転しているかもしれません。