あぱぱ さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
自分と仲間を大切にする気持ち
視聴回数 全話5回くらい
CLAMP作の異世界召還物語。2部構成で1部と2部で話の趣旨が変化しているところが見所です。
1部の前半は低年齢向けを前面に出した展開ですが、1部のラストあたりから2部にかけては、ある程度年齢が高くないと物語の意味が分かりづらいと思います。
(自分の意思とは何か?愛すると好きの違いは何か?といった哲学的な問答)
私が最初に異世界召還作品と出会ったのは「聖戦士ダンバイン」でした。
レイアースはダンバインと同じように異世界住民から主人公の意思ではなく、一方的に異世界へ召還される物語。
そのような状況なので、主人公たちは目的や意思が最初の時点では曖昧なまま進んでいくようになっていきます。
{netabare}自分の意思が大きく反応する異世界セフィーロで、彼女たちは目的に向かって進んでいくうちに意思が成長していきます。
誰かを好きになったり、戦いの中で悲しみを背負ったりなど気持ちが揺れ動きながらも「自分の意思」と正面から向き合うようになっていきます。{/netabare}
物語はRPGゲームのようなパーティ構成で進んでいきます。(特に1部)
作中音楽は、すぎやまこういち氏が監修で松尾早人が担当されているので、ドラゴンクエスト風なBGMで戦闘場面が盛り上がります。
(当時はRPG風作品が多くありました。リューナイトなど)
メインキャラクターは3人の女子中学生「ヒカル(光)」「ウミ(海)」「フウ(風)」
それぞれ個性がある性格をしています。
3人とも家柄がよくて、どちらかといえばお嬢様な方々です。
この物語を通して一番成長したのはウミだと私は感じています。
初期オープニング「ゆずれない願い」は当時では有名な歌です。もちろん作品テーマにぴったりな元気を与えてくれるパワーソング。
「光と影を抱きしめたまま」(43-49話)のオープニングも好みです。
(結局のところBAND「PEARL」好きなのです)
主題歌の歌詞にメインキャラクター「光海風」が含まれている意味ありな点も魅力があります。
(余談)
作品放映時、私は故郷を離れて生活していました。
こんな時期に作品を視聴していたせいか、レイアースの主人公たちの気持ちがなんとなく近くに感じられました。
見知らぬ場所で自分の意思で生きていくというのは、覚悟が必要でした。
頼れる友達(仲間)も自分で見つけて、その人たちへの思いやりも大切にしてきました。
そのおかげで、今ある私は存在できているのだと実感があります。
新天地を目指す方々へ元気を与えてくれる、この作品を視聴していただければと思っています。