前田定満 さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ラストが泣ける。
ワンピースの映画では海賊など敵キャラは悪人っぽいのが多い中
今回は元海軍大将という違うタイプの敵キャラです。
元海軍大将ゼファー。通称黒腕のゼファー。
ゼファーはガープやセンゴクやお鶴らと同期で、
ロジャーや白ひげらと戦った海兵です。
若くして海軍大将となり、大活躍します。
また赤犬、黄猿、青雉を含む名のある海兵を育て上げ、
今の海軍の基礎を作り上げたという功績があります。
しかしいろいろなことをきっかけに、彼は海賊を恨み、海軍に絶望し、
ゼファーを尊敬する若い海兵とともに「ネオ海軍」を組織して、海軍を脱退し、自らを「Z(ゼット)」と名乗ります。
そしてエンドポイントと呼ばれるマグマだまりを3つ噴火させて、
大破局噴火を起こすことで、新世界の海を焼き付くし、
新世界の海賊を皆殺しにしようとします。
新世界の海を焼き尽くせば、新世界の一般人も全滅するので
海軍は全力でそれを阻止しようとします。
ゼファーはなぜ海賊を恨んでいるのか。
なぜ海軍に絶望したのか。
これがこの映画の大きなテーマです。
また、大将黄猿や前大将青雉などの強いキャラが登場するのも
この映画の魅力ではないでしょうか。
最後はかなり泣けます。
ルフィとゼファーが3つ目の島で決闘し、
ゼファーも最後はルフィーの根性を認めます。
ゼファーとの戦いで傷だらけのルフィとゼファーのもとへ
黄猿率いる海軍が到着。
ゼファはルフィ達ををかばい
ひとりで黄猿達に挑みます。
海軍の猛攻撃をうけるゼファーの最後の姿を見る
かつての教え子である海軍中将は涙を流しています。
あのシーンには泣かされます。
ここで流れるBGM「海導」って曲がまたいい曲です。
そしてゼファは74年の人生に幕を閉じ、
最後はゼファーの子供時代と共にお話は終わります。
ワンピースの作者である尾田栄一郎さんは、宮崎駿監督に大きく影響を受けてる人だときいたことがあります。
この話の中で「セカン島」という温泉街のシーンが出てきます。
温泉のシーンだけでは何も思わなかったですが、
水の中を走る列車(海列車)を観れば、これは千と千尋の神隠しを連想せざるを得ません。
モデル地は違うので断定はできませんが...
ちなみにこの温泉街の街並みは、
長崎県長崎市の眼鏡橋付近がモデルとなっています。