あぱぱ さんの感想・評価
4.3
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
X-Dayはいつ起こる?
視聴回数 全話10回くらい
「X」というタイトルの意味は、1つは「未知」もう1つは「X-Day(破滅的な出来事の起きる日)」を指しています。
原作作品が発表されたのは、1992年で2000年まで後数年といった時代に作られました。(1999年 恐怖の大王 ノストラダムス予言と被るものがあった時代)
同作の劇場版も1996年に上映されて、このTV版は2001年に放映されました。
今日も原作作品は休載中で続きが見られるか未定の現状です。
真の結末は用意されていても、世に送ることができないので非常に気になります。
これからも南海トラフ巨大地震がX-Dayなので、天災の多い日本では絶望的に見られる日が来ないとも思っています。
物語の主軸は、地球を存続をかけて2人の超能力者とその仲間が闘う内容です。
設定が緻密に作られているので、1~2回見ても理解するのは非常に整理しづらく、登場人物が多いので最初に視聴したときは、全体の構図がよく分からないうちに話が終わっていたような感覚になると思います。
この設定と構図が分かってくると、この深い物語の見方が大きく変わってきて、非常に興味が沸いてきます。
1回視聴されて興味が沸きましたら、たぶん原作も読みたくなると思います。
{netabare}多数のキャラクターたちは、天と地に分かれていますが、物語を見ていくうちに「どうして、この2人が闘わないといけないか」といった、やるせない気持ちになる場面があります。
どちらの勢力も正義であり悪でもあるので、責めようのない気持ちになるのが作品を視聴するポイントになっています。
司狼神威が選択しようとする世界が、予知する夢でも見えない展開は多くの結末が用意されていると想像もできます。
(このTV版では14話までは主要キャラクターが揃うまでの自己紹介みたいなものなので、そこからが話の本題になっています){/netabare}
作画はCLAMP特有の暴力描写が多く入っていますが、男女ともに美形なので
CLAMP画が好きな方には文句ないと思います。
特に神威と封真は、BL的に神威×封真か封真×神威とか論争が絶えそうにない作画だと感じています。
オープニング曲「eX dream」は美勇士(みゅうじ)、故・桑名正博とアンルイスの息子です。この歌声だけ聴くと母のアンルイスを彷彿させつつ、作品イメージを綺麗に表現されています。私はお気に入りの曲です。
地球存亡戦争がテーマではありますが、「守るべきなのは何なのか?」という選択劇を味わう作品としては上級位作品だと私は感じています。
人も世界も壊れてほしくないですが、破滅へと近づいていることに目を逸らすことはできない事実です。
個人的に描写はTV版よりも映画版が好みです。