oneandonly さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ますます優しい気持ちになる作品
世界観:7
ストーリー:6
リアリティ:6
キャラクター:7
情感:8
合計:34
テストを終え、次の休みに出かける相談をする夏目たち。どこに遊びに行くか話しているうち、子どもの頃の遊びの話になり、仲間に入れてもらえず見ているだけだった影踏み鬼を思い出す。
翌日、夏目は妖怪たちの宴会に強引に連れて来られ、盛り上がった妖怪たちに、人の子の遊びをやろうと言われる。つい口にした影踏み鬼を妖怪たちとやってみることになるのだが…。
(公式サイトより)
癒しとほろっとした感動を得たいと思っての視聴継続。3期も期待を裏切らない安定感でした。
お気に入りのエピソードは、{netabare}幼少時代の夏目と木の上の妖との邂逅を描いた4話。
冒頭、藤子さんの小学生の同窓会の案内からの、もう誰も覚えていないけど、胸につっかかる思い出から、夏目の幼少時代の話となりまして。
夏目は妖が見えることで友人から遠ざけられ、孤独な幼少時代を送っていたこと。その頃に出会った、夏目のことを驚かして構うことに執着した妖。預けられていた家から出ることとなった夏目は、喧嘩別れのような形でその妖と別れてしまったことが心のどこかに引っかかっていて、久しぶりに会いに行きます。
「気になってたんだ。変な別れ方をしてしまったから。元気そうでよかった。あの頃は誰かに当たることしかできなかったけど、今なら貴方の優しさがわかる気がするんだ。」
夏目の人間性の成長が感じられる優良回です。
自分がもし同じ立場だったとしたら、妖と思わしき相手に対しては無反応になり、出来る限りシャットアウトしてしまうと思います。他人の目が気になって、変な行動はできないでしょうから。夏目はニャンコ先生とのドタバタなやりとりからも明らかなように相手をしてしまう、困った妖がいれば助けてしまう人間で、本編を通じて、その優しさを感じることができました。
一方で、妖に何度も殺されかけますが、ニャンコ先生等の助けがあり、ちょっと打撲したり、熱が出るくらいで命に別状はなしというのがちょっとワンパターンでしょうか。一度、死線を彷徨うシーンがあったほうが、物語が引き締まるように思います。ナタのような武器を振り回す妖などもいますが、まともに喰らったら現実世界への影響はどのように現れるんでしょうか。
あと、多軌が描く魔法陣については、あらかじめ大きな紙に書いておいて広げるというのでは駄目なのかな。
終盤の藤原夫妻に拾われるエピソードについては、感動的とも思えつつ、聖人のような2人に違和感がありました。元々、夏目の人となりを知っていた人なら納得できるかもしれませんが、親戚とはいえ青年にまで大きくなった他人を家族に迎え入れるのは通常思考では難しいですよね。当時、預かっていた家族が親戚に知れ渡るほど悪い人間ということもないのでしょうから、あの積極性は何なんだろうかと、真の動機が何かあるのではないかと疑ってしまいます。まあ、そこは夏目の世界も基本的に綺麗な世界なので、私がねじれているということで納得もしているのですが(苦笑){/netabare}
3期は夏目の成長を描いたエピソードや友人との信頼関係(田沼や多軌)が深まるエピソードが多かった印象で、現状維持だけの物語でないのは好感です。そして、妖とも親しくなってきていて、最終話でもその暖かな輪を見ることができました。
視聴継続します。
(参考評価推移:3~13話4.1)
(視聴2018年5月)