STONE さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
もはや安定のブランド感が。
面白さ、作画や演出の良さは相変わらずで、「ガールズ&パンツァー」というタイトルは
もはや質の良さを保証するブランドと化したような感さえある。
のっけから戦闘シーンで始まるが、この辺はテレビシリーズ第1話、劇場版と一緒で、
緊迫感のあるシーンを掴みとしている。特にテレビシリーズや本作は時系列に逆らってまで、
こういったシーンを冒頭に持ってきたが、この辺は演出として上手いなと思う。
初回視聴は劇場公開でしたが、とにかく感じたのは密度の濃さ。上映時間は47分だったが、
体感的には1時間以上に感じた。
そのために全体的にハイテンポな印象だが、それでいてせわしなさは感じない。
本作より新キャラが登場。
まずは大洗女子の新メンバーであるサメさんチームの面々だが、ちょっと悪っぽい雰囲気
など、これまでの大洗女子にない異色感が面白いところ。
新たに戦車道に参加した初々しさ、不慣れ感も感じられるが、それが逆に既存メンバー(特に
あんこうチーム)の頼もしさ、安定感を感じさせることにも繋がっているような。
そして、対戦相手のBC自由学園もこれまでに登場した学校とは異なる校風。
隊長のマリーの貴族的雰囲気は聖グロリアーナのダージリンに近いものがあるが、名前から
してマリー・アントワネットがイメージモデルなのか、浮世離れした感じはやはり独特。
いわゆる強豪校ではないが、質の弱さを策で補おうところなどなかなか侮れない感じが
魅力的。
それにしても劇場版の知波単学園、継続高校に続いて、名前やちょっとしたショットが先行
していた学校が実態を現してくると、今後も楽しみになってしまう。と言いつつ、既存校との
再戦も観たかったりするが。
新キャラの登場に伴い、新たな戦車も登場。
BC自由学園がフランス系ゆえにこちらはある程度の推測は付いたが、これまでの登場戦車が
第二次世界大戦のものばかりであったので、サメさんチームのマーク IVに関しては予想外。
まさか第一次世界大戦の戦車が登場するとはと、びっくりした。
マーク IVに関して、製造時代的に性能は落ちるわけで、活躍できるのか?という懸念が
あったが、これまたまさかの活用方法。
このシーンを始め、戦車性能に関してはリアリティとエンターテイメントとしての
デフォルメの按配が相変わらずいい。
本作は河嶋 桃のための戦いということになっているが、これまでポンコツ振りを発揮して
いた桃ちゃんが、この最終章ではこの先、活躍することがあるのか?
そういった部分も含めて、以降が楽しみである。
2018/05/21