あぱぱ さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
「お金」と「物」の有り難味
視聴回数 全話3回くらい
このアニメは「人情道徳アニメ」だと私は感じています。
もちろんギャグセンスが良くて、風刺的なツッコミ表現を
しているところもユーモアで興味が沸いています。
しかし一番の見所は人情的な道徳シーンです。
鑑賞済みの方を対象にして3-6話だけネタバレピックアップします。
{netabare}彼女たちは年齢としては日本で労働できる立場ではない
のですが、話の都合上、それぞれに労働でお金を得る機会が
表現されています。
ここで道徳として考えさせられるのが
「お金の価値」「物の価値」「社会とのケジメ」です。
彼女たちの「金銭感覚」と「物の価値」は
ヒナ (受動的だが自分の善悪は区別できるようになった)
ヒトミ(基本は受動的、大人の都合によって能動的)
アンズ(生きるために能動的)
と感じています。
5話で3人が液晶テレビ売るために探す場面がありますが
そこが一番行動として分かりやすいです。
「社会とのケジメ」はアンズだけが一番理解しています。
知らない仲間と初めて交わる時は礼を示して、生きる術を
教わったことに感謝を覚え、仲間と離れても大切な事を
気づかせてくれたことに感謝して笑顔で涙します。
たぶん6話で涙を流した人は、アンズへの同情とかではなく
自分自身に照らし合わせた方もいるかと思います。
きっと道徳面だけを前面に表現すると、ただ暗い作品で視聴者に
受けいれてもらえないので、笑いを交えて和ませてくれるところも
作者からの親心を感じます。
シリアスストーリーとは逆に、繰り返し見てもカワイイと思ったのが
マオが作ったヒナの頭が腹話術で喋る「ごはん」という台詞がやけに
耳に残ります。{/netabare}
物語全体の感想は「世の中は人と人が支えあってこそ人情」
ということが伝わってきます。
汚い大人も世間が分かってない子供も、お互いが思いあって
成り立っているのだと。
特に3-6話はお気に入りですので、人情を感じたい方にはオススメです。
(余談)
作品で一番見習いたいのはアンズですね。
改心してからの生き様は一生かけても見習うことが多いと感じています。