雀犬 さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
セーラー服と日本刀
-さよならは 別れの言葉じゃなくて再び逢うまでの遠い約束-
おいおっさんネタが古すぎるぞと言われそうですが
「セーラー服と機関銃」は俺が生まれる前の映画ですからね!
†概要
原作「喰霊(がれい)」は2005-2010年に月刊少年エースに連載されていた退魔アクション漫画です。
悪霊が蔓延る日本で政府の対策室に所属する退魔師と悪霊たちの闘いを描く新感覚ホラー。
「喰霊-零-」は2008年放送のアニメですが、
原作の過去の世界(5年前~)を舞台にしたオリジナル色の強い内容になっています。
またかなり変則的なシナリオ構成でして、のっけから意表をつく展開となっております。
そのためネタバレなしで感想を書くのがとても難しい。
「グロ、女子高生、バトル、鬱展開、百合、悪霊、日本刀、首チョンパ」
などの物騒なワードに「面白そう!」と反応される御仁は気に入るかもしれませぬ。
まぁ、「好きな人は好き」というタイプのアニメですね。
俺?もちろん好きに決まっているじゃないか!
†感想
{netabare}
「なにこの和製ゴーストバスターズ」と思いながら呑気に見てたら、
第1話の最後で隊員が全滅するもんだからびっくりですよ。
夜神月の「くそっ やられた」状態です。
後から知ったのですが、実は放映前に公式が主人公は観世トオルだと発表してて
視聴者はみんな騙されたらしいのです。うーん凝っていらっしゃる。
賛否両論あるようですが、ここまで作り込んだドッキリなら「アリ」だと思います。
↓ちなみにこれが公式の喰霊-零-HP 釣りver.
http://www.ga-rei.jp/top2.html
結局本編である喰霊のメインヒロイン姉妹、
神楽と黄泉の過去エピソードが始まるのは第3話から。
かなり変則的な時系列の動き方ですが、
ストーリーの中心が姉妹の愛憎劇からブレないので展開自体は理解しやすく
そこは上手く作ってある印象です。
読んで字のごとく、心を切られるような「切ない」物語でした。
神楽と黄泉の仲睦まじい暮らしの描写は丁寧で、後半の惨劇との対比がきいている。
バトルシーンの作画も良く、剣に込められた思いが伝わってきて見応え十分でした。
バトルはキャラのバックストーリーをどう描くかで印象が随分違うものですね。
そして姉妹のキャラデザ良いですよねぇ。
そこはかとなく漂う悲劇の予感、タナトスの香りがたまりません。(ゲス顔)
あとOP曲「Paradise Lost」を聞くとテンション上がりますね。
あのイントロが始まると確実にエンドルフィンが出ます。
まぁ一番興奮したのは室長がガトリング砲をぶっ放した時なんですがw
陰惨たる内容ゆえに観る人を選びますが、
非常にクオリティの高い作品で満足しました。
ただアニオリキャラはほぼ退場させられ、
黒幕の少年を泳がせたまま新キャラ(原作の主人公)を出して
原作に繋げる形なので最終回はいまひとつすっきりしません。
原作を読みたくなるという意味では販促アニメとして120点かもしれない
・・・と思っていたのですけどね。
{/netabare}
†原作を読んで
{netabare}
これは原作読むしかないでしょ!ということで漫画喫茶で手に取ってみました。
が、ちょっと期待していたものと違いました。ざっと不満点を挙げると
・アニメのようにシリアスではなく爽快。良くも悪くも少年漫画らしい。
・白叡召喚ゲーになってて、バトルがあまり面白くない。
・好きなキャラだった菖蒲さん(車椅子の室長)が登場しない。
そして漫画版の室長がBBAだったのは萎えた。な~にが峰不死子だ!
アニメ版のインパクトが強すぎて、
まるでスクリュードライバーを飲んだ後にバヤリースを飲むように、
漫画版は物足りなく感じてしまったのです。
逆に原作を先に読んでた人にはアニメ版は過激に感じるかもしれませんが。
{/netabare}