前田定満 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
人生に一度はこんな洪水を見てみたい!
制作スタッフ
原案(イメージボード):宮崎 駿
演出(監督):高畑 勲
キャラクターデザイン:小田部 羊一
絵コンテ(脚本):高畑勲、宮崎 駿
画面設定(レイアウト):宮崎 駿
作画監督:大塚 康生、小田部 羊一
美術監督:小林 七郎
音楽:佐藤 允彦
制作進行:真田芳房、熊崎哲男
制作:東京ムービー
キャスト
ミミ子(主人公):杉山 佳寿子
パパンダ:熊倉 一雄
パン:丸山 裕子
トラちゃん:太田 淑子
サーカス団長:和田 文夫
サーカス団員:山田 康雄
ナナ:弥永 和子
カヨ:松金 よね子
おまわりさん:安原 義人
主題歌
オープニング、エンディング
水森 亜土「ミミちゃんとパンダ・コパンダ」
公開日:1973年3月17日
上映時間:38分
パンダコパンダの2作目です。キャラクターの設定や主題歌なども1作目から引き継がれます。1作目同様に終始穏やかな作品です。
1.あらすじ
{netabare} サーカスの虎の子供トラちゃんがミミコたちの家に迷い混み、仲良くなります。特にパンちゃんとは親友になります。サーカスの会場でトラちゃんのお母さんとも仲良くなったその夜から、大雨が何日も続きます。家のなかは浸水していき2階まで追い詰められます。
そしてようやく晴れた朝、窓を開けると家の周りは一面水に囲まれ、まるで海のようになっていました。本当の洪水なら汚いはずですが、この話の洪水は透明で大変きれいです。そこにトラちゃんから「助けて」と知らせが来ます。サーカスの会場は水に沈んでいたのです。急いでミミコたちはベッドを船にして助けにいきます。{/netabare}
2.第2作最大の「非日常」とは?
{netabare} 1作目のレビューで「日常の中に非日常が流れ込んできたら、どう感じるか」というのがこのパンダコパンダのテーマであると書きました。もちろん2作目もこのテーマは変わりません。1作目の「非日常」は「日常に喋るパンダ」でした。しかしながらこれは2作目に引き継がれると、すでに日常として扱われています。もうパパンダとパンちゃんはミミコと家族です。トラちゃんという「喋る虎」が2作目で初登場しますが、これも1作目のパンダが虎になっただけで、それほど大きな「非日常」ではないです。
2作目の最大の「非日常」は「綺麗な洪水」です。地面のそこまで見える透明な水。私は子供の頃、このアニメの洪水を観て羨ましいと思っていました。実際の大洪水のニュースを見る前です。大洪水は綺麗だと思っていた私は現実をつけられ、ショックを受けることになります。{/netabare}