Jun さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
日本アニメの完成形の一つ
ただこの作品は人によって捉え方は多分違ってくると思う。言動もビジュアルも灰汁の強いキャラ達。
特にこの一期は何をモチベーションに見るべきか説明に困る。植民地下のニホンジンには頑張って欲しいが、リーダーのゼロは嫌な奴、でも皇帝はもっとどうしようもない。可哀想な女の子達。わかり合えない親友。一途に正しいだけでは誰も報われない世界。夢のような動機。たとえ動機が正しくてもやってることが卑劣。そして卑劣であることを自覚している。
社会人一般にはそんなこと(結果優先)はあたりまえかもしれないが、当時リアルタイムで毎週見ていたら絶対断念していたと思う。希望のない話が続く。
22話で完結していればどれほど救いのあるハッピーエンドだったか。ただそれではこの作品は歴史に残らなかったろう。そして脚本家はルルーシュのようにキャラを無慈悲に使い捨て最高の悲劇を完成させた。
10年以上を経て、僕らはこの物語の結末を知っている。いい話だった。だから、この絶望の一期も、ひどい話だと言いながら、十分にひどさを堪能できる。
言い過ぎかもしれないが、悲劇としてはシェークスピアと同じくらい面白い。