ほっとせり さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ハマる人にはどハマる戦闘モノ
キリングバイツ全12話、視聴した直後の興奮冷めやらぬままに全力で感想を書いていこうと思います。
その前に注意点。
この作品の戦闘中の描写ですが、耐性の無い人にとってはとことんキツいものでしかなく、流血・部位欠損などのグロ、過剰に性的な描写とかほんと無理だよ! って方は視聴を控えた方が宜しいかと思います。
さて、本作の肝はなんと言っても、適正を持つ人間が獣の遺伝子を組み込む手術を施された、財閥vs財閥の駒である彼ら「獣人」です。
ライオンや虎などの有名な動物達はもちろん、見たことも聞いたこともないような動物までもが入り乱れ、血で血を洗う凄惨な、迫力のある戦闘を良質な作画で繰り広げてくれます。
ですが、彼らの魅力は戦闘だけではありません。
獣人の名の通り人としての一面も持つ彼らは、我々視聴者に様々な楽しい顔を見せてくれました。
例えば、逞しすぎる戦闘狂系女主人公・瞳も勿論魅力的だったのですが、私が最も好きになったのは兎娘のラビちゃん、この子が本当に可愛いんです!(ちゃんとした日本人の名前もありますがあえてこう呼ばせて頂く)
ラビちゃんは自他共に認める弱い獣人でありますが、実は秘められた力があって強敵をあっさり倒しちゃう……なんてことはなく、本当に悲しいくらい弱いのですが、弱いなりに今の自分に出来ることを全力でやって健気に主人公達を助けてくれます。
血みどろな戦闘描写が続いた後のコミカルなラビちゃんには、本当に何度も癒されました……。
彼女にはベスト清涼剤だったで賞を授与したい気持ちでいっぱいです。
…と、思わず熱くなってしまいましたが、本作に登場するキャラはなかなか濃いメンツ(濃い描写も合わさって最強に見える)が揃っている上に、あまりメジャーじゃない動物の獣人も諏訪部さんがナレーションで熱く解説してくれるので、一人は大好きになれるキャラが見つかると思います。
次にお話の展開に関してですが、正直既視感があったり、くどかったり、強引すぎやしないかと思う箇所がいくつかありました。
この辺りが「古臭いアニメ」だと言われる所以なんでしょうが、これが楽しめるか否かが評価の分かれ目なのでしょう。
私はどの展開も納得できたし、好きです。
特に最終話とか悶絶もんでした。
確かに粗も多く、一部のキャラの扱いが悪かったり妙な展開もありましたが、このどこか突き抜けた勢いのある感じに懐かしさを覚え、最後まで楽しめた私のような人間にとっては良作と言う価値のあるアニメでした。
2期、漫画を読みながら座して待ってます。