クロシバ710 さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
昭和のおやじの心をわし摑みにした
YouTubeで外国人が作ったワーストアニメ・ランキングに入っていたので、
見る気になった。
前作がグロ満載の「フレディのナイトメア」だったとすれば、
今作は、美しいシーン満載の、ライアン・オニール主演の
「ある愛の詩」だった。
まるで子供の頃に見た、石立鉄男と大原麗子の恋愛ドラマみたいに
お互いに気になるのに、なかなかくっつかない、
決してお互いを好きとは言わない。
そんな人間関係が、このアニメに盛り込まれていた。
本当は主人公の少年の胸に飛び込みたいのに、
それを我慢して、その機会を他人に譲ってしまう少女。
お互い意識しているのに、決して恋人関係にならない、
若い二人の刑事。
そして、そんなシーンのバックに流れる
美しいピアノのメロディー。
これは好きになったら、すぐに抱き合ってキスが
普通だと思っている外国人や、今時の若者には
理解不能な世界感ではないか?
ラストのバトルで
下っ端の刑事に遺書を書かせて、ほぼ不死身の敵に対して
殺傷能力のない武器で戦わせて、犬死にさせるのは
まるで第2次世界大戦末期の日本軍そのもので興味深かった。
羽生ゆずる君が、この作品の大ファンらしい。
心の中にクレイジーさを持った人に捧げたい作品である。