ようす さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
バレリーナになりたい。夢と情熱を胸に、羽ばたく少女の物語。
2017年公開の長編映画。
『最強のふたり』の製作陣と、
『カンフー・パンダ』のアニメーター、
そして、パリ・オペラ座のバレエ団。
これらのチームがタッグを組んで
生み出されたアニメーション作品。
90分ほどの作品です。
● ストーリー
バレリーナになりたいという夢を持って、
親友のヴィクター(♂)と共に施設から逃げ出したフェリシー(♀)。
パリには無事にたどり着いたが、
ヴィクターとは、はぐれてしまう。
パリをさまよっていたフェリシーは、
偶然オペラ座にたどり着く。
そこで見たプロのバレリーナの踊りに目を奪われ、
バレリーナになりたい気持ちを強くするフェリシーだった。
ストーリーのすじは完璧だと思います。
ある程度予想がつくと思いますが、
{netabare} フェリシーがバレリーナとして舞台に立つ {/netabare}
というのが物語のゴールです。
夢に向かって練習に励んだり、
挫折があったり。
展開とつなぎが上手く考えられていると思いました。
踊りの才能はあっても
バレエは初心者のフェリシー。
彼女がどんどん上達していく様子には、
都合が良いなと思っても目をつぶる必要があります。
そうしないと物語が終わってしまうので。笑
だけどさすがに都合が良すぎる展開が続くのが、
ちょっとなあ。
最初はフェリシーのことをよく思っていない人たちが
手のひらを返したように急にフェリシーのことを認めたり、
バレリーナ学校のプリンスに見初められたり。
…ヴィクターいるのに!ヴィクターかわいそう!笑
フェリシーに踊りの才能があるというのは
設定上認められるとしても、
都合がよすぎる展開続きに
私の中の許容を越えてしまいました。
まあ、物語の冒頭でフェリシーとヴィクターが片付けているお皿の数が、
明らかに住んでいる人の数を無視している時点で、
この作品にはリアリティが必要とされていないことが
わかりますけどね。笑
ちなみに、私が印象深い展開は、
フェリシーがバレエ学校に入学する方法。
{netabare} 他人の招待状を盗んですり替わるなんて…。 {/netabare}
ヒロインとしてどうなの?とも思いますが、
相手が意地悪で腹が立っていたので、
「よくやった!」とスッキリしましたw
これぐらい肝が据わっていないと、
大きな夢を叶えるなんて無理なのね。笑
● 作画
バレエの振り付けの監修は、
オペラ座のバレエ団芸術監督としても有名なオーレリー・デュポンと、
オペラ座のバレエ団に所属していたジェレミー・ベランガール。
しなかやで、
上品な動きに魅了されました♪
人物の表情もリアルでした。
● 声優
主役のフェリシーを演じるのは、
女優の土屋太鳳さん。
棒読みに感じる部分もありましたが、
全体的に違和感はありませんでした。
ヴィクターを演じるのは、
声優の花江夏樹さん。
やっぱり本職は違うなーと、
プロの迫力を感じましたw
他にも黒木瞳さんや夏木マリさん、熊川哲也さんなどが
声優として参加されていますが、
違和感を持つことはなく、
皆さんお上手でした^^
● 音楽
【 主題歌「Felicies(フェリシーズ)」/ 土屋太鳳 】
作詞も自ら手掛けたというこの曲。
土屋太鳳さんがこの作品とフェリシーのこと、
大切に思って演じていたのがよく伝わってくる歌詞ですね^^
特にサビの
『踊れ踊れ 私の夢 転んでも もう怖くない』
がフェリシーにぴったりでいい感じです♪
私はこの曲好きだな♪
声もフェリシーに近いから、
より作品の曲としてふさわしく感じるし^^
BGMもよかったです♪
● まとめ
爽やかなストーリーだし、
決して嫌いなわけじゃないけれど、
好きとも言い難い作品だったなー。
人にお勧めするには
「バレエが好きなら」という言葉をつけたいです。
バレエの作画と演出は、
十分見ごたえあったから♪
ストーリーを今一つ好きになれないのは、
やはり都合の良すぎる展開が引っかかるからです。
そこを気にしないのであれば、
大人も子どもも楽しめる良作だと思いますよ♪