四畳半愛好家 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
高木さんが稀に見せるスキ(隙・好き)に萌える!!
原作既読(ファン)。
ヒロインの「高木さん」が主人公「西片」をからかい、西片は彼女に仕返しをしようとするが上手く躱されてしまう…そんな2人の関係性を軸としたラブコメ作品。
基本的に毎話西片が高木さんにからかわれ続ける展開のため、慣れるまでは、ある種退屈に感じる部分があるかも知れません。
特に一枚も二枚も上手の高木さんが、隙という隙を見せない序盤の回は、とっつきにくいと思います。
なんというか…可愛げがないと思われかねない??
個人的にアニメからの方は、6話ぐらいまでキツイかもなぁ…なんて思うわけです。
6話の1つ目の話「二人乗り」で初めて?垣間見えた高木さんの隙が、彼女の魅力を際立たせた印象があります。{netabare}
明日から始まる夏休みに浮かれる西片と、西片に会えなくなることを寂しく思う高木さん…初めて西片が高木さんより人知れず優位な立場に立った回だと思います。
特に西片の「ずっと夏休みだったらいいのになー」に対する高木さんの「そう?私は学校も好きだよ。だって…楽しいもん…。」が個人的にめっちゃ萌えます!演技も良かったです。
結果的には、二人乗りの練習という名目で、夏休みも毎日会うことになるわけですが…(それはもう、付き合ってるってことじゃねーのか!?){/netabare}
その他原作でも最高と呼び声高い11話の「クリティカル」。{netabare}
クリティカルヒットした後の彼女の仕草、分かりやすく隙が出てて萌えます。個人的には、西片がサッカーゲームを誘われてる時の高木さんの残念そうな仕草も萌えたりします。
{/netabare}
最終回についても、適度なアニオリシーンもあり、萌えポイント高めでした。
話の順番等を除けば、ほぼほぼ原作に忠実な、素晴らしいアニメ化だったと思います!!ただ、若干の不満点もあります。
先ず5話の「本屋」について{netabare}
西片が少女漫画を読んでいるヒミツを知ったことで、高木さんもヒミツを一つ教えるという流れになり、彼女は「西片のこと好き」と大胆な発言をします。その後、西片の少女漫画に関するウソのお返しにウソを付いたと発言し、西片君は密かにがっかりするという話ですが、この話のミソは、高木さんが西片に『本当の意味ではウソを付かない点』だと思います。彼女は常に正々堂々とからかっているわけです。
アニメだと「西片のことが好き」という事実をただのウソだと発言することで、高木さんがウソを付いたまま終わってしまった様に見受けられますが、原作では「ヒミツなんかじゃないもん。」という高木さんの心の中の声が書かれているため、ヒミツとして「西片が好き」という話をするのはウソとなるため、ただのウソだと白状する高木さんの発言は本当となり、あくまで西片に対して正々堂々と接する彼女が保たれるわけです。
細かい気もしますが、この「ヒミツなんかじゃないもん。」をアニメ化に際して除いたことで、彼女の正々堂々さが損なわれてしまった気がします…。
自分で書いてても、ややこしい話ですが…。
{/netabare}
あとは、個人的に原作で1、2番目に大好きな話である7巻収録の「約束」がアニメ化されなかった点が残念でした。
この回で初めて?一歩踏み出せた西片とそれに対する心の底から嬉しそうな高木さんの表情…。アニメでも観たかった…。
アニメ化してない話数はそれなりにあり、結構良い回も残っているため、ファンとしては2期が欲しいところです。
15分アニメとかなら、割とすぐにでもストックがたまりそうですが…どうでしょうか…。
ともかく、「ケータイ」でアドレスを訊く話や、夜に電話をかける話等々…どこか懐かしい中学生の青春を描けている作品でもあります。(少し西片の精神年齢が低い気もしますが…)
とっつきづらい印象はありますが、2人のやり取りはかなり微笑ましいですし、はまってしまえば心地よく鑑賞できる良作だと思います。
OPも良し、EDも懐メロの高木さんのカバー曲で、聴き応えあります。(懐メロと言うには、最近の楽曲すぎるかとも思いますが、自分が歳を取った故でしょうか…。)
個人的には1,2話で離れず、粘ってみたら案外ハマれる作品だと思いますよ!!