退会済のユーザー さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
2018年 一番のお気に入り作品
キービジュアルを見て、私にはちょっとファンタジー過ぎるかなー
と放送時はスルーしていたのですが、後にお勧めを受けて視聴開始・・・
その完成度の高さに一気に心を奪われてしまった作品です。
いわゆる日常作品なので、過剰にドラマチックな展開はありませんが、
ファンタジックな設定でありながら、実に人間味あふれる日常を
ユーモアを織り交ぜ、暖かく丁寧に描いています。
私にとって初めての日常系作品『のんのんびより』を観た時の感動も
思い出しますが、(構成・脚本は「のんのんびより」の吉田玲子さん)
この作品ではアニメならではのテクニカルな表現も見所です。
早々に目を奪われるのが「繊細で美しい美術」
自然や街並み、食材から小物までとても丁寧に描かれていて、
それら背景とキャラクターに一体感もあります。
(このバランスが崩れている作品が近頃散見されますねー)
建築などの設定も面白いし、料理描写に至っては完全に飯テロです!
アニメ量産時代の中、このクオリティーには本当に驚かされます。
キャラクター(作画・デザイン)は、ねんどろいどのようで愛らしいのですが、
魅せるところでは指先の表現まで(相当コマ数を割いている?)
手抜き無しという感じです。指を動かすの地味に大変だと思うのですが・・・
特に放送回3話(7話・仕事の日)
{netabare} 仕事で失敗して帰ってきたハクメイを優しく出迎えるミコチ。
お風呂上がりのハクメイにミコチがお茶を出すシーンの演出は秀逸です。{/netabare}
何気ない演出なのですが、ミコチの人柄を手元の所作のみで見事に表現しています。
小人というビジュアルの可愛らしさだけではなく、そうした細かい表現や演出が、
より「けなげ」さを増幅させるのでしょうね。とても愛おしく思ってしまいます。
ハクメイの仕事回では自身の修行時代を思い出して涙があふれ、
ミコチは2018年私が最も好きな女性キャラクターになりました。
傑作です。