バンバン さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
紛れもなく傑作
4クール、全50話(+1話)は確かに長いですが、その中で生み出されるキャラの深さは素晴らしい。その人間ドラマという軸を終盤の壮大な最終決戦の中でも失わず最後にしっかり結実させたのは見事です。ハートマークで泣かされたアニメはエウレカセブンぐらいしかありません。
最終決戦に至るまでは、人間ドラマに尺を割く分戦闘シーンが少なくなりがちなのですが、そのクオリティがかなり高い点も良いですね。板野サーカスは最高です。
物語が含んでいるメッセージはかなり多いので、色んな見方ができると思いますが、そこがエウレカセブンの良さだと思います。劇中ノルブも言っていましたが、「何か得られたと思うヤツはそれで良いし、何も得られなかったと思うヤツもそれでいい」ということでしょう。
12/7追記
再放送やらANEMONEやら見ていてまた考えるところあったので失礼。
ポストエヴァ・ポストガンダムとして両者の様々な要素を含むアニメです。↑でも色んな見方ができると書いてしまいましたが、それはそうとして一番主軸を置いているのはズバリ「共生」だと感じます。それは人類(=レントン)と非人類(=エウレカ)という構図だけでなく、「ヴォダラク」対「大多数の非ヴォダラクの人々」の構図を重ねることで、「知っているもの」対「知らないもの=怖いもの」という構造に一般化されています。
その対立は、デューイのような人間に利用されれば、あるいはそうでなくとも容易に憎しみと悲劇の連鎖に陥るということ、それを止めることができるのはレントンとエウレカのような個人レベルからの「理解」と「愛」。そう堂々言い放ってるのがこのアニメのラストであり、持ち味だと思います。特にここ最近は知らないものへの恐怖に駆り立てられ過激に走る人々が世界中で目立つような気がしますが、レントンとエウレカのように共生の在り方を示してくれる存在が世界には必要なのかもしれないですね。それこそ、月にハートマークを刻むぐらいの…。その是非はともかく、強く打ち出された、しかしてエヴァやガンダムとは異なるテーマを持つ作品である点は称賛に値すると思います
そしてハイエボリューションにも期待!