ノンリニア さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
やすらかに……
このアニメ、毎週楽しみに観ています。
放映終了後に感想をアップしようと思っていたのですが、2018年4月27日、「スペシャルウィーク逝く」の訃報に急遽投稿しました。
リアルタイムでスペシャルウィークの活躍を見てはいませんが、私の周りのウマ好きの話では、とても素直で強く、つい応援したくなる馬だったとのことです。
享年23歳は人の年齢でいうと70歳弱、ということで、まだ亡くなるには早いのですが、、、ご冥福をお祈りします。
さて、アニメの話です。
このアニメはうまい。
何が?本名を使っているのがうまい、いや、ずるい。
ウマはヒトと同じように繊細で豊かな感情を持っています。
それがウマの性格、個性を形作ります。
このアニメには往年の名馬たちが本名で登場しますが、その名には其々のウマの個性と生き様がピッタリと貼り付いていて、ウマ好きがその名を聞けば脳内で勝手にキャラクターが動き出すのです。
そのウマ好きが自動再生するキャラクター像と、アニメのキャラクターの一致度合いや相違点に、ウマ好きたちはもう黙っていられません、とやかく言いたくなるのです。
ウマをよく知らないアニメファンたちも、持ち前の旺盛な好奇心に引きずられ、登場するウマたちを知りたくなり、そして一度名前をググったが最後、その名馬たちの深い軌跡にはまり込んでしまう訳です。
このアニメはCygamesが制作するゲームの販促施策としての側面も持ち、往年の名馬たちのキャラクターと生き様が持つ引力で、ウマ好きとアニメ好きを一網打尽にします。
更には、ウィニングランならぬウィニングライブなるイベントを盛り込み、ウマの深みに興味のないアニメファン層をも絡め捕る、アイドル路線でのアプローチも用意されており、節操のない「大人の本気」が炸裂しています。
Cygamesの企画会議でプレゼンをするひとの「わるい顔」が目に浮かぶようです。
いえ、決してディスっている訳ではありませんよ。
感心しているのです。
それというのも、このアニメ、とてもよく作られています。
単なる販促施策としてではなく、アニメそのものとしてのクォリティにもとても気を遣っていることが分かります。
この4月に任天堂が投資を始めたCygames、「君の名は。」の成功でノリにノッているTOHOアニメ(制作はP.A.WORKS)、今やアニソンを語る上で欠くことのできないランティス。この3社の強力なタッグで作られている訳ですが、その真ん中にはウマ好きの想いが一本の芯として通っている気がします。
例えば、OPのウマ娘達の疾走シーン。
其々の競技人生(馬生?)でのハイライトが描かれており、ウマ好きから見ればたまりません。
{netabare} 荒れたインコースをものともせずに爆走するゴールドシップ!思わず笑っちゃいます {/netabare}
それと、本編中でもそれぞれのウマ娘の特長を活かした描き方に制作者の愛情が溢れてて、サイレンススズカなんて、視ていて涙が出ちゃいます。
長々と思いつくままに駄文を綴りましたが、今季のダークホースとして要注目のアニメです!
天に召されたウマたちも、自分の活躍を空から楽しんでくれるとイイですね。
牡馬たちは自分が娘にされてて驚くかもww