oneandonly さんの感想・評価
3.3
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
一風変わった設定のロボット物
世界観:6
ストーリー:5
リアリティ:4
キャラクター:6
情感:5
合計:26
遠い未来。
人類は荒廃した大地に、移動要塞都市“プランテーション”を建設し文明を謳歌していた。
その中に作られたパイロット居住施設“ミストルティン”、通称“トリカゴ”。
コドモたちは、そこで暮らしている。
教えられた使命は、ただ、戦うことだけだった。
敵は、すべてが謎に包まれた巨大生命体“叫竜”。
まだ見ぬ敵に立ち向かうため、コドモたちは“フランクス”と呼ばれるロボットを駆る。
かつて神童と呼ばれた少年がいた。
コードナンバーは016。名をヒロ。
そんなヒロの前に、ある日、ゼロツーと呼ばれる謎の少女が現れる。
「――見つけたよ、ボクのダーリン」
(公式サイトより抜粋)
知人からの紹介により視聴。ここで一旦レビューを書いておきます。
基本的に、ロボット物アニメはなぜ人型か、なぜ狙われやすいカラフルな色にわざわざ塗装されているのか、といった点などからリアリティを突っ込んでしまうので、人間ドラマが良く出来ていないと私の評価値は高くならないということを弁解しておきます。
{netabare}本作はまず、狙っているとしか思えない扇情的なロボットの操縦スタイルやパートナー次第で乗れないといった設定に驚かされました。うーん、抵抗なく見られる人もいるのでしょうが、合理性は感じられない表現で一般層にはおすすめし難い。
他方、パラサイトが隔離されて育成されているという環境で、男女の関係にキスの概念すら知らないことになっているから、操縦スタイルに対する羞恥心もないと考えると、意外にうまく設定されているようにも思いました。異性に好意を寄せることや裸を見られることに対する恥じらいはあるので、こういった感情について、本能的なものと、環境で知っていくことの境界がどこなんだろうかと考えてしまったり。{/netabare}
ゼロツーのキャラクターデザイン、魔性の女的キャラが魅惑的なのと、全体的に作画がしっかりしていたこと、イチゴが可愛いキャラをしていて、彼ら{netabare}の三角(四角?)関係がどうなるのか{/netabare}にも興味を持てました。
{netabare}ターニングポイントはゼロツーとヒロが過去に出会っていたことが明かされる13話で、恋愛面でも進展があり、ようやく見てきて良かったと思えました。{/netabare}OPもEDも良い。
残念だったのは、ロボットに目があること。純粋にこのセンスに疑問。また、{netabare}敵や上層部の表現がエヴァンゲリオンと似ていること。叫竜の大量出現はどう見ても即詰み戦局に映るので、ストレリチアを筆頭とした快進撃にグレンラガンばりのごり押しご都合展開を感じてしまいました。{/netabare}
引き続き、おそらく最後まで視聴予定です(何か追記があれば書きます)。
2話頃までのあざとい設定部分やロボットの外見に引っかからない方は楽しめるのではないでしょうか。
後半~最終話
{netabare}好みの問題かもしれませんが、盛り上がらなかったですね。
基本的にエヴァンゲリオンを想起させるシーンが多かったり、ストレリチアが巨大なゼロツーになったり、宇宙の遠くまで出て行って敵を倒したり、機体性能的に無理そうな状況を気合で乗り越えていくところはグレンラガンのようでした。(実際、グレンラガンのスタッフが名を連ねていますね)
上記の大きな流れと並行した自分たちで子孫を残せることを知る展開は異彩を放っているのですが、効果的だったか考えると疑問で。ミツルとココロの関係も、記憶がなくなっているのに、なぜミツルは父親的ポジションに位置したのかとかツッコミを入れてしまうし。宇宙に旅立った2人に対し、石化ゼロツーの場所で皆で思い(念)を伝えるシーンもリアリティ面で醒めてしまうし。
脇役メンバーたちが生きていくことの価値を見出せなかったというか、世界に愛着を持てなかったというか。
OPとキャラデザで一定の水準を満たしているようにも思いつつ、同系統のエヴァンゲリオンやグレンラガン、ごった煮的観点でのコードギアスなどと比較するとこの程度の評価にとどめたいと思いました。{/netabare}
(参考評価推移:3話3.2→8話3.3→9話3.4→13話3.6→21話3.5→22話3.4→23話3.3)
(2018.3~6)