ひとりよねり さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ニコニコアニメ総選挙2017第二位。考え抜かれた良作ファンタジー。
どうも、にわかアニオタです。今更ながら書きますわ。なお、原作未読。
放送当時、同時期に放送されていた『魔法使いの嫁』に目を奪われてしまい、実際こっちの方が人気あるだけにちょっと嫉妬していた作品でした。
ですがあちこちのサイトで、2017年の傑作アニメは『宝石の国』だと言われていたものでして、今週突然思い立って、とりあえず実験的な感じで観てみた訳です。円盤やけに売れてますし。
そしたら何だ、かなり面白いじゃないですか。
悔しいけど、トルネ番付録画率一位のまほよめ以上だよ、これ。
あまりにもクオリティ高すぎて三日かけて観終わってしまいました。リゼロ以来ですよ、こんなにハマッたの。そして何しろこの作品......
「僕の好きな要素が9割を超える割合で存在している」んですよね。
①作画と動きの滑らかさが随一
3DCGアニメという事もありますが、宝石の艶やかさとか、画面のスクロールが巧妙なんですね。だからって他の箇所も手抜きがなく、草木の細かな揺れ、氷の破片が飛び散る様子、敵や宝石の四肢の部分の微動といった動きや、色づかいによる遠近法の違いがはっきりしています。これらにより、アニメ離れした独特の奇妙さや美しさで魅了する、臨場感を生み出しています。
②丁寧でいながら、練られた展開
割とテンポは早いような感じがしました。唐突な展開が多いですが、きちんとちょっとしたギャグを挟んだり、設定の良さを上手く引き出したり、キャラの絡み合いも上手いので、あまり飽きないように出来ています。また後半のまとめ方も優秀です。
③声優の華やかさ
最初に名乗った通り、にわかなのでまだ知らない人もいますが、ハガ⚫️ンのあの人が出てたり、⚫️⚫️うさの主人公が出たり、型月作品レギュラーのあの人が出たり、同じく型月作品のとあるサーヴァントが出たり、⚫️物語のツンデレが出たり、どういう訳かまほよめの主役など、幅広い声優さんが起用されています。
あまり演技は気にしないタイプなのですが、主人公の演技は振れ幅が巧みでした。主人公の心の変化を熱演していたと思います。
④キャラの多彩さ
宝石の国は作画が化け物レベルですが、その作画力で描かれるキャラの中身とかにも注目すべきだと思います。主人公のようなダメキャラや、ファッション好き、解剖好き、敵情報に詳しいオタク、とにかく優しい系、のんびり系、聡明キャラ、一人が好きなんだぁ系といった幅の広い宝石たちに加え、まとめ役のハゲまでおります。まぁ宝石は色も多種多様で強度や容姿も役割もそれぞれ違うのに、男なんだか女なんだか分からないけど実は......というキャラ設定も面白いかもしれません。
あれれ、音楽忘れてないか?
opedはまぁまぁ合っていると感じましたが、声と曲が合ってないと感じていたので評価は中の上とさせて頂きました。
【総評】
考え抜かれた良作。観てみやがって損なし。
正直総合得点が75くらいあってええじゃないかと思いますんや。台詞も複雑じゃないし、とても観やすいし。
設定が斬新なうえ、伏線こそあるもののテンポが良く、うまく練られた展開のストーリー、声優とキャラの多彩か、アニメ離れした艶やかさのある美麗さと滑らかかつ複雑なスクロールもこなす良作画、作品に沿った音楽。総合的に優れています。ただストーリーにもうちょっと波乱があれば、80点以上だったかもしれません。それでも70点以上に負けないクオリティでしょうね。二期が楽しみです。もちろんお気に入り登録もしましたよ。