◇fumi◆ さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
12人の日記所有者によるバトルロワイアル。愛は世界を3周する!
2011~12年放送のテレビアニメ 全26話 R15指定
原作 えすのサカエ 監督 細田直人 構成 高山カツヒコ キャラデザ 平山英嗣
音楽 加藤達也 制作 アスリード
消滅の時が近づいた時空王「デウス・エクス・マキナ」に変わる神を選ぶため、
12人の「未来日記所有者」が殺しあう「サバイバルゲーム」という設定ですが、
いわゆる、12人によるバトルロワイヤルと考えていいでしょう。
結論から言うと、素晴らしい作品で文句なしの満点でもいいくらいですが、
思い入れがあった一部のキャラがぞんざいに扱われたと言う個人的理由で満点では無いです。
誰が日記所有者なのかは秘密になっているので、声優の紹介もネタバレになります。
ただ1話から登場する、大熱演の主人公二人は記さないとならないでしょう。
天野雪輝 CV富樫美鈴(生徒会の一存でデビュー、デートアライブの鳶一折紙など)
我妻由乃 CV村田知沙(声優を夢見ながら代表作はこれのみのようです。残念。)
雪輝の日記は「無差別日記」と言うもので、周囲の未来を無差別に予知するもの、
由乃の日記は「雪輝日記」で雪輝の未来を10分おきに予知する。
二人組むことによって正確な予知が可能になると言うもので、
12人の中では1stと2ndと呼ばれている。
当然元ネタは高見広春の小説「バトルロワイアル」とその映画版でしょう。
原作は未読ですが、このキャラや物語からして相当すごい作品であることは確信できます。
この作品の場合、始めに神である存在が選ばれた12人に説明を行うため、
人知を超えたバイオレンスなアクションや外道な罠や度肝を抜く展開が予想されます。
間違いなく予想を超えるトンデモストーリーです。
監督の細田直人は「みなみけおかわり」から3年半後の久々の監督作。
なぜなのかは想像にお任せするとして、翌年にも傑作「はたらく魔王さま」を手掛ける絶好調期です。
特にこの作品は細田氏にぴったりの素材で彼以上の適任は居ないでしょう。
構成の高山カツヒコ氏は同じアスリードの「喰霊-零-」も手掛けたベテランで、
efや夏のあらし、アルドノア・ゼロなど良作が多いがこれこそ最高作ではと思いました。
「未来日記」はバトル作品であると共にミステリー的な側面もあるので、
あまり内容には踏み込みませんが、
キャラ(特に主人公二人)を深く掘り下げて丁寧かつワイルドに描いたドラマ性も高い傑作です。
ちょっと18歳には見えないゴスロリで登場した「雨流みねね」がおきにです。
可愛いし、かっこいいし、情も熱いし、純情だし、お姉さんキャラだし、
でも、ちょっと不遇で個人的に怒りが・・・最後まで観れば・・・
これだ!と思ったキャラが軽く殺されてしまうのもバトルロワイアルの宿命ですね。
R15指定なので教育に悪い作品です。
だからこその面白さを期待できる人にとっては素晴らしい作品でしょう。
炸裂する愛に何かが目覚めてしまう、そんな強烈な物語でした。
ところで、ドラえもん体形の養護施設院長(顔デカ過ぎ)の声は、
5代目ネコ娘の今野宏美さんでした。
追記
ネットでヤンデレ大全の上位四人女性キャラを発見しました。
1位 桂言葉 2位 我妻由乃 3位 芙蓉楓 4位 園崎詩音
この作品が売れなかったのは声優が地味だったからと言う意見もありました。
非常に高価なソフトを買う層は、百合厨、BL厨、声優厨、に限られ、
どれにも当たらない作品が売れることは滅多にないそうです。
熱演なされたヒロインが原因で売れなかったというのは残念なことですが、
アニメ界を支えている声優厨をないがしろにしては成り立たないのでしょうね。
上のベスト4は未来日記アニメ化以前のものなので、今投票したら由乃がダントツでしょう。