ぽん@くじ さんの感想・評価
2.6
物語 : 1.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 1.5
状態:観終わった
非常に残念な出来。作者の力量で群像劇という難しいジャンルに手を出すのは早すぎる
まず始めに、この作品は群像劇という手法を取っていますが、その必要性やメリットがあまり感じられませんでした。
というのも同じ街、同じ時間帯を舞台にしているにも関わらず、個々の視点で話が独立し過ぎているように感じられたからです。
群像劇にありがちなA視点の行動が実はB視点では別の意味として作用するといったギミックは使われることは一切ありませんでした。
個人的に好きな群像劇だとロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズという映画があるんですが、それは群像劇であることをうまく利用していて複数の視点で進行していく話が最後には一つの結末へと集結する流れが見事でした。
群像劇として描くならもう少し視点同士の絡み合いや、視点が変わることによって同じ事柄でも別の意味を持たせたりするといった群像劇ならではのギミックを使用するべきだったと思います。
視点同士が絡むと言っても遭遇した、見かけた程度なので群像劇としてイマイチ、というかその必要性を感じられませんでした。
また群像劇とこの作風が合ってないとすら思いました。群像劇という手法を取ることによって生じたデメリットについて
首なしライダーというミステリアスで謎めいた存在。一体なんなのだろうこの怪物は?と視聴者の誰もが思ったはずです。ですがその正体は別の視点に切り替わった瞬間すぐに明かされてしまいます。これにはほんとがっかりでした。
視点が切り替わることによってAの視点ではミステリアスで謎めいたものに見えた何かが、すぐにあっさりとBの視点で明かされてしまうのです。
一つの視点に絞っていれば謎は謎のまま、ミステリアスさを保ったままのキャラもいたことでしょうし、群像劇でなくても話に支障はなかったと思います
さらに、平和島静雄、首なしライダー、イザヤと言ったワイルドカード的存在の多さが気になりました。そいつ1人さえいれば状況が変わってしまうという便利キャラのせいで緊張感や危機感を感じないシーンが多かったです