ゲリオ さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
ギアいらね
あしたのジョー50周年記念作品。
ジョーだけでなく、丹下段平や力石徹をオマージュしたキャラクターが多数登場するものの、単なる旧作リスペクトであり物語としてのつながりは無い。
第一話放送時、各所で絶賛された作品になったものの、自分としてはどうしても引っかかる部分があってそこまで作品に乗ることができなかった。
それは本作の最大の特徴とも言えるギアに対する疑問である。
「ボクシング」と「メガロボクス」の違いを象徴するギアであるが、装着してるのは背中から腕にかけてのみであり、実際パンチを受ける顔やボディは生身だ。全身アーマ―化するならまだしも、そんな中途半端な装備品ってどうなの?って感じる気持ちが大きかったのである。
近未来を意識してるのか知らないけど発想が古臭いというか何というか…
そもそも格闘技で機械の力を借りるってのがなんかヤダ。
とまぁ、そんなこと言ってたら、5話で主人公がギアを放棄してしまい「ギアレスジョー」を名乗る展開には驚いた。
しかも毎回、ギアを付けた相手のパンチを食らうだけ食らって、生身のパンチ一発で逆転KOしてしまう有り様。
見てる方からしたらギア付けてる方が不利なんじゃないかという、もはや意味不明な状況に陥ってしまう。
挙句の果てに最終的には両者ギア無しで決勝戦っておいおい…笑
まー、結論としては最初から普通にボクシングしとけば良かったということ。「メガロ」なんて要素いらなかったのだ。
なんだか必要以上に辛辣なレビューになってしまったが、ギアの設定に対する疑問以外は悪い作品ではなかったかもしれない。
ストーリーは王道で見やすく、今時の流れに逆らう昭和チックで男臭い作風も悪くない。
小学生の頃、学校の図書館であしたのジョーを読み漁っていた自分としては過去作リスペクトなアニメを制作してくれたのは嬉しい気持ちも有り、素直に感謝したいところである。
ただ、商業的な成功には繋がらないやろうなぁとは思うけれど…