ラーズグリーズ さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
哲学的要素を読み取りたい。艦これとは似て非なる。比べるモノではない。
物語の核をなすひとつであるメンタルモデルという存在。それをどう捉えるかで楽しみ方に違いが出てくる作品です。
巷間人気の艦これとはコラボもやりましたし、所謂、擬人化モノと観ても十分楽しめる作品かなと。
戦闘シーンは緊迫した雰囲気を、そうでないシーンでもイオナやタカオ等とのやりとりを、普通に楽しめます。タカオ可愛いですよ!←
ですが、そのメンタルモデルが変わっていく様。この作品はそこが肝じゃないかなと思っています。
劇中、何度も聞くアドミラリティ・コード。己を兵器とカテゴライズするメンタルモデル達。
群像と出会い、彼女たちは元いたサイドから、エラーが出たとレッテルを貼られます。
エラーとは何か?
兵器としての任にそぐわないこと。兵器として不要な行動をすること。
兵器が自我を持っては兵器として成り立たない。
では。
メンタルモデルとして、ヒトのカタチを持つ彼女たちが自我を獲得したのなら?
個人的には、本作のハイライトは#10『その身を捧ぐ』ですが、これは多くの方も同意してもらえると思います。
彼女は兵器か?ノー!
この回はスタートから終わりまで、音楽も素晴らしい。挿入歌『Silver Sky』の流れるシーンは涙腺決壊不可避。
ヒュウガと話すタカオの、『それが艦長の望み』と語るその表情に兵器としての矜恃はすでに無く、あるのはただ、誰かを想う一人の人間としての高潔さのみ。
まぁ、最終回が何となくチカラワザ的な何かで纏まってしまった感じも無いではないですが、そんなものは些事なんであります。←物語でマイナス0.5付けてるが
その分、10話を繰り返して観たくなるので、相殺ということで。