ひー さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
作者の多彩さを感じる作品
物語は一貫して主人公の殺し屋生活を軸に展開されるが、殺し屋のリアリティを焦点として描かれているわけではない。主な登場人物のそれぞれが独自に裏の家業を生業としており、各人が特性を生かし連携することで課題を解決するというチームワークがテーマの作品である。
本作の魅力はキャラの立ち方が際立っている点で、ビジュアルから性格、職業、生い立ちも点でバラバラな者同士の歯車が巧く噛み合うところに面白みを感じる。
チームワークという観点から主要キャラクターが草野球チームに所属しておりそこから教訓を導き出す点も、やや強引な点がなくもないが、作品のバラエティを豊かにしている。
博多を舞台に方言や特産品が登場する点にも面白みがあるが、とりわけ修羅の国と揶揄されるこの街ではさも裏の家業が表立つことが当然かのようにデフォルメされている点がコミカルである。殺人を多く扱う割に一話一話が重たくなりすぎないポイントはここにあるのかもしれない。
ただし、本作の主張は必ずしも具体的なものではなく、あくまで彼らの上手くいった協力プレーを鑑賞するといったかたちにとどまるものである。