「3月のライオン 第2期(TVアニメ動画)」

総合得点
87.0
感想・評価
763
棚に入れた
4091
ランキング
174
★★★★★ 4.3 (763)
物語
4.4
作画
4.3
声優
4.4
音楽
4.2
キャラ
4.4

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ゲリオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:今観てる

優良ポエムドラマ(・へ・)

一期から数えて合計四クール。非常に楽しませてもらいました。
去年書いた前クールの自分の評価見直したら「まあまあ面白かったポエムドラマ」的なこと言っちゃってるが、申し訳ないが訂正させてください。かなり面白かったです。
NHKアニメでここまで長い間きちんと視聴したのって初めてじゃなかろうか?
ストーリーが進むほどに好きになるタイプの作品だったかもしれない。

とりあえず今回の総評は17年秋より始まった第二シリーズの感想を書くこととする。
まず今期は、いじめに関する話題が作品において重要なテーマになっていた点に着目したい。
将棋関係ないじゃんと言われればそれまでだが、本作における個人的注目度がが急激に増したのははっきり言ってソコが面白かったからだ。
いじめ描写はかなり凄絶であり、さらにいじめの対象になったのが最もいじめられそうにないとことん善キャラのひなちゃんだったところがまた辛くて…アニメ見てここまで胸が熱くなったのって珍しいわ。
思い返しただけでも、あのクソアマ&その親を殴りたくなる。
結局あの親子が明確にしっぺ返しに遭う展開にならなかったけど、今後原作では因果応報になるんだよね?なるよね?ならなきゃならねえだろ!頼むよー、ほんま。アニメ続編も!
・・・・・・おっと、取り乱してしまった失礼。
現実問題、いじめの加害者が相応の罰を与えられることは少ない。もちろん反省することもない。
ある意味その辺を問題視する上でもリアリティに描かれたアニメだったのかもしれない。

第4話における「わたしは間違ってない!」というひなちゃんの断固たる決意。
これが、いじめに対抗する手段として作者なりの答えであろう。
ひなちゃん役の花澤さんの鬼気迫る演技力よ。
"宇宙よりも遠い場所"もそうだったけど、ざーさん昔より出演本数は減ったけどひとたび主演を張れば必ず良い仕事するように見受けられる。まだまだ一線級だなと思う。
ちなみにクソアマこと高城を演じた悠木碧さんもあそこまでヘイトを溜めるキャラを演じられたのに脱帽。
また、この場面を演出しただけでもシャフトが制作した価値があったんじゃないかと。
胸糞展開過ぎた感はあるが、いじめがいかに害悪である問題かを改めて表現できた点で良かったのではないだろうか。
女子のいじめって漫画アニメで見る限り相当陰湿だが、少女漫画でよくあるいじめた相手を簡単に許して仲直りする展開はホンマクソであると常々感じてきたが、本作で最後まで負けない、許さないを貫いたひなちゃんは本当にカッコ良かったなと。

さて、完全に将棋アニメの感想ではなくなっているが…(汗)
将棋のメインストーリーの方も並行して面白くなってるのは事実で、特に17~18話の柳原棋匠vs名勝負製造機こと島田八段のお話が印象深い。
それまで会長との老人コンビの印象しかなかった柳原棋匠がまさかあれほどの執念を見せるとは…
こういう目立たないサブキャラが異彩を放つ回は大好きである。大塚芳忠さんの演技も凄すぎてつくづく声優に恵まれたアニメだったなあと感じる。

思いがけず長いレビューになってしまったが最後に主人公の零についても一つだけ。
最終話で幸田の義母さんも「随分と雰囲気が柔らかくなった」と心の中で語っていたが確かにその通りだなと思う。
一期冒頭の零は「自分のせいで家族を壊した」みたいなポエム吐きながら不幸アピール全開の少年だったが、「自分は間違ってない」というひなちゃんの決意を目の当たりにしたことで、自分も考えをあらためて幸田家に顔を出せるようになったのだ。
川本家や二階堂、先生らの支えのお陰で人間として成長したんだなぁと感慨深くなる。
あの頃の根暗主人公はもういない、零の成長とともに内容も面白くなる作品であり、原作ストックが貯まり次第是非とも続編の制作を願いたいアニメであった。

投稿 : 2018/04/05
閲覧 : 190
サンキュー:

6

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