oxPGx85958 さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
傑作になりうるか --> 青春スポーツものの佳作に仕上がった
最後まで見ての感想
いちおう『アイドルマスター シンデレラガールズ』のゲームを囓り、アニメも見た私としては、この手のソーシャル・ゲームのアニメ化がどんなにひどいものになりうるかを知っているので、本作はいろいろな制約を踏まえても大成功だったと思います。演出やタイミングの取り方の基本的な部分がしっかりしているので、最後まで危なげなく完走しました。
私にとって、本作の肝はレースの描写に説得力(!?)があり、またレースごとに工夫がなされていて見応えがあったということでした。スポーツもの、競技もので、肝心の競技のシーンに説得力がないと哀しいことになる。
考えてみれば競走馬がどんなことを思って走っているのかはわからないわけで、ウマ娘たちが抜かされるときに「無理~」と叫ぶのも、もしかしたらアリかもな、なんて思ってしまう。いい線をついた世界設定だと思います。
レース後のライブの描写を、ここぞというときだけに絞ったのもいい判断でした。
競馬に関する知識がないため、ネットでいろいろと情報収集しましたが、現実の出来事を『ウマ娘』の世界の設定に取り入れるために、細やかな配慮がなされているようです。競馬ファンならば嬉しかった、かもしれません。一方、知識がない私は、そういった要素に特に違和感を覚えなかったので、うまく処理できていたのだと思います。特に、{netabare}サイレンススズカが故障し、スペシャルウィークがそのケアに集中しすぎたことを、その時期の本人の不調の理由として説明した{/netabare}ことは、本編を見た後に解説を読んで知って、上手いもんだなと思いました。
主演の和氣あず未の過去作をいくつか見たら、本作での演技は彼女のレパートリーに標準装備されているもののようでした。
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初回放送の第2話まで見ての感想を、現時点で記録しておきたかったので、これを書いています。
キワモノにしか思えなかった企画のアニメが、予想を遙かに超えて面白かった、ということです。出てくる超有名な馬の名前を知っているていどの競馬知識しかない私でも楽しめる、基本的なドラマ作りがしっかりとした作品でした。
いちおう手がかりとして。監督してクレジットされ、1・2話の絵コンテを担当している及川啓は、安心して見られた『この美術部には問題がある!』の人。(追記: やはり今期の『ヒナまつり』も第1話の時点で非常に良かった)
主役のスペシャルウィークを演じる和氣あず未は、チューニングをぴったりと合わせてきている感じ。
果たしてこのクオリティで最後まで突っ走るのか。ウマ娘が走るシーンはいまのところ珍しさもあって大丈夫なんだけど、最後まで面白く見せられるのか。多すぎるキャラクターをうまく整理できるのか。などなど、見所がたくさんあって楽しみです。