ヒロウミ さんの感想・評価
3.1
物語 : 2.5
作画 : 4.5
声優 : 1.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
軽薄に守ることは冷やかしで甘やかす事と同義である。
【酷評閲覧注意】
情緒がぼんやりと薄っぺらなものとしか表現できないキャストミスとストーリー展開の唐突さは致命的だった作品。
OPの醸し出す世界はステキです。序盤とても期待しました。古くさいオヤジマンガらしい展開にノスタルジーと言うか、古くさいラブロマンスだったりヒューマンドラマを感じれるかと思ったのだが結局安物の物語に三文芝居を乗っけただけの作品となってしまった。合間合間にある深夜アニメらしいポンコツラブコメはこの作品を更にチープに見せてしまっている。
キャラデザも古くさいし結局のところ身銭を切らず喫茶店でたまに読む程度のマンガなのか・・・。としか思えなかった。
設定が設定なだけにもう少し成熟した物語が欲しかったところだがヒロインが自慰的な男のエゴの塊で表現された存在に見えてかなり苦しかった。見ていて男の自○行為を見てるような感覚はゲ○じゃない私には盛り上がらないしキレイとも美しいとも思えなかった。
高校生らしいといえばそうなのだがただ優しさに溺れた人でしかない。女子高生は厳しいが一回り以上若い子から相手にしてほしけりゃ優しくしたり望む姿で対応すれば良いだけ。少し傷ついてたり少し弱ってる人にはとてつもない大きな優しさと錯覚する。その錯覚は人と人との距離を大きく狭めることができ、対人スキルの無い人は大体それで懐に潜れる。
そう、マンガやアニメには珍しいのだろうがこの設定って現実世界では別に珍しくはない。騙すとかじゃなく嘘をつかなくとも人と親密になりたければ歳の差があろうとも自己表現でどうにでもなる。それは恋に限らず対人関係全てで言えることなのだが・・・。
近藤さんも何だかんだで結局大人な対応じゃないし何を伝えたかったのか分からなかった。大人な恋物語でも心揺さぶる成長物語でも無い。不味いけどコーラの味だけがするダイエットコーラのようなものでした。
よく動くキャラクター、雰囲気にハマった音楽。嫌いなキャラデザでも楽しめるかもと思えたのは3話までだった。最終話も素敵な締めでとても良かったがモチ抜き巾着のようにおでん出汁の味しかしない油揚げは中身が足りず物足りなかった。
声優さんも近藤さん以外あかんですね。まるで色を感じずまさにマンガを見ていた感じ。アニメなんだけどね。
しかし絵の表現や音楽には制作会社の地力を感じたので他の作品も少し興味が湧いてきました。機会があれば是非見てみたいですね。
余談ですがアニメ市場って2兆円なんですね。趣味系の市場としてはそこそこあるのに大手法人の売上にも満たないと思えばこの乱立している個人事業主と中小企業の多さは商取引の場としての成熟はなかなか厳しそうですね。どんぶり勘定やどんぶり管理、重要点の不理解は中小企業あるあるですし。
職人気質も技術者を守るにはもちろん大切だがもう少し経営スキルや取引スキルを共有する団体や組合、共同体があっても良さそうに思えたがネットでの情報なんで実情に沿わないのかもだが。ただ、この業界が海外に流出することなく成長してくれることを切に願います。