シャベール大佐 さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
友情の素晴らしさを改めて実感できる青春アニメ
4人の女子高生(正確には1人中退していますが)が南極を目指す青春アニメ。全13話。
ストーリーは上記のようにシンプルですが、毎週のエピソードそれぞれにドラマがあり、それらを繋げる大きな流れもとてもスムーズで、回を追うごとにキャラの掘り下げも進み、全体的に隙のない、非常に完成度の高い作品でした。
作風は、基本的にあかるく爽やかで、笑える場面も多くあり、普通の女子高生の青春物としても十分に良い出来ですが、個人的にいちばん強調したいのは、観ていると否応なしに感動させられてしまう作品だったということ。描かれるエピソードには、ちょっと重い内容もあったりしますし、人間の「ずるさ」や「汚さ」を感じるような話もあったりして、すべてが美化された優しい世界というわけではないけれど、この作品の姿勢は常に胸を張って前を向いているようで、観終わったときには気持ちの良い後味を残してくれます。また、物語開始の時点では知り合ってもいなかった4人が、全13話の中で、かけがえのない親友になっていく過程が非常に丁寧に、納得感のある描き方をされていて、友情というものの素晴らしさを改めて実感できる作品になっていました。
キャラは、メインの4人の個性がきちんと描かれていて、誰か1人だけをお気に入りというのではなく、全員等しく好感が持てました。
声は人気声優が揃っており、三宅日向役の井口裕香、小淵沢報瀬役の花澤香菜など、全体的に良かったです。個人的には、白石結月がまだ打ち解けていない序盤の、早見沙織の素っ気ない声が好きでした。
作画も綺麗。OPの映像も楽しくて、毎週しっかり観ていました。音楽は、挿入歌も含めて、どの曲も良かったです。
最後まで観終わって、本当に素晴らしい青春アニメでした。笑えて泣ける作風ですが、その泣けるの部分の内容が、決してネガティブにならないところが素敵です。爽やかに感動できて、「観て良かったなあ」と心から思える作品でした。