タック二階堂 さんの感想・評価
2.8
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 2.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
完全オリジナルでやればよかったのに…
詳細は略。
なんというか、スマホゲームや女性声優ユニットが
売れればストーリーや設定なんてどうでもいいと
言わんばかりの清々しいぐらいあざといアニメ。
以下、競馬好きのツッコミ。
・スペシャルウィークって牡馬(オス)じゃねーかよ、なんで
女の子なんだよ。
・シッポが生えてる女の子に普通に接している人たち異常だぞ。
・なんで車よりも速く走れんだよ。ここは異世界か?
・人間の姿のまんまターフ走るのかよwww
・悲しいけど、サイレンススズカはそのあたりで骨折してしまうのだよ…
・「どこから来たの?」「北海道ですぅ」「へえ田舎者なんだー」
いやいや、馬産地はだいたい北海道だから。
・ていうか、なぜそこにハルウララがいる? 高知競馬だろ。
とまあ、いろいろ設定などがメッチャクチャ。
挙げ句の果てに勝った馬はライブでセンターですと。
こんなのとコラボ受けるなよJRA…
競馬アニメ作るなら「じゃじゃグル」にしなさいよ。
サイゲームスはゲームが売れりゃいいし、声優ユニットが
売れりゃいいという乱暴なアニメ化。
作画だけはP.Aでけっこう良いだけに、なんでこんなの
作ろうと思ったのか…
初回で視聴断念です。
こういうの好きな人には申し訳ないですが。
===========最終話視聴後、感想です。
初回切りしていたのですが、ネットでの評価が異様に高かった
ので(覇権との声も多く)、dアニメストア&Abema TVで
最終話まで視聴しました。
結論から言えば、こういうオリジナル作品ならアリ。
どこに評価の重点を置くかで変わってくると思うのですが、
一般的には以下のポイントになるかなと。
・ストーリー展開
・キャラクターデザイン
・世界観も含めた設定
・リアリティ
この作品に関しては、ストーリー展開とキャラデザは
及第点だったと思います。
最大の問題は、中途半端にリアリティを追求したのに、
それに設定が追いつかなかったところじゃないかと。
簡単に言えば、どうしてリアルに存在する(した)
競走馬を擬人化したのかというところです。
たとえば「みどりのマキバオー」や「風のシルフィード」、
「じゃじゃ馬★グルーミンUP!」のようにJRAのレースや
舞台は現実のものでも、競走馬名は架空にしておけば、
アニメーションという虚構の世界なら許容できると
思うんです。
それを主人公にスペシャルウィークを据え、登場する
ライバルも現実に存在する(した)馬たちにしたために、
設定やリアリティに無理が生じてしまったのです。
世代の大きく異なる競走馬の共存。
(シンボリルドルフやミスターシービーを伝説の三冠馬
ということにしたのに、なぜかマルゼンスキーがいたり)
そもそもスペシャルウィークのお母さんのお父さんは
マルゼンスキーですよ?(笑)
史実に基づいたレース結果を追うにもかかわらず、
現実世界の許可関係の問題で登場できない馬が
不自然に省かれる。
(サイレンススズカが競走中止した秋の天皇賞の
オフサイドトラップとか)。
社台グループや金子真人オーナー所有の馬がいっさい
出てこないところに無理があるわけで……。
(ディープインパクト、ステイゴールドなどなど)
こうした矛盾は、すべて実在馬を擬人化したことによる
弊害ではないかと思うんです。
競馬に興味がないアニメファンにとって、実在馬名だろうが
架空馬名だろうが関係ないと思いますし、競馬ファンを
取り込もうとするなら、いくらなんでも無理がある設定。
もろもろの舞台だけJRAに協力してもらって、架空世界の
架空の競馬にすれば良かったのではないかなあ
と思う次第です。
まあ、もちろん物語なんだから細かいこと言っても
仕方ないのですが、であればアニメから実写化した
作品を酷評できない(「ひぐらしのなく頃に」とか)
よなあと自らも反省するところはあります。