シャベール大佐 さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ハーレムラブコメの楽しさとスポ根の熱さが合わさった、ロリ将棋アニメ
16歳で最高峰のタイトル「竜王」の保持者となった棋士・九頭竜八一が主人公の、ロリ将棋アニメ。全12話。
内容的には、八一と、その弟子となる女子小学生・雛鶴あいを中心に、将棋の世界に生きる仲間やライバルたちの姿を描いています。いかにもラノベ原作といった感じのハーレムラブコメ要素と、かなり真剣に熱い勝負をするスポ根的要素が合わさっていて、系統としては「ロウきゅーぶ!」に近いかもしれません。
観始めた当初は、この手のジャンルとしてはまあ普通くらいの出来かな、といった感じで眺めていましたが、第3話がなかなか熱いエピソードで、この作品に対する期待度が上がりました。その後も、そういった熱い展開はときどき描かれていて、全体的に悪くなかったです。ただ、ちょっと残念だったのは、それらの熱い「見せ場」が、物語の流れの中で、やや唐突に始まるような印象があったこと。走り幅跳びでいうなら、助走の距離や速度が足りないまま強引にジャンプをしているかのようで、本当ならばもっと遠くへ飛べる力がある物語だったようにも感じました。また、物語の中で悪役っぽいキャラを作ることは悪くないと思いますが、将棋の公式戦の対局中に言葉で相手を挑発や侮辱するような描写には違和感があり、ストーリーを盛り上げるための手法としては、やや安易な気がしました。
キャラでは、雛鶴あい、夜叉神天衣(やしゃじんあい)といった小学生たちは、アニメのロリキャラとしての目新しさはないけれど、普通にかわいくて良かったです。
作画は問題なし。声は、雛鶴あい役の日高里菜が良かったです。音楽は、OP曲が結構好きでした。
最後まで観終わって、ハーレムラブコメの楽しさと、勝負の世界の厳しさが、どちらも悪くないレベルで描けていたように思います。ロリ系の割には、変態度はそれほど高くない(自分の感覚が麻痺しているだけかもしれませんが)ので、意外と観やすい作品かもしれません。