「おそ松さん 第2期(TVアニメ動画)」

総合得点
67.2
感想・評価
273
棚に入れた
1125
ランキング
2582
★★★★☆ 3.4 (273)
物語
3.2
作画
3.4
声優
3.7
音楽
3.3
キャラ
3.4

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

基本的には1期を踏襲したような

 原作の「おそ松くん」は一部既読。
 1期に関して人気男性声優を松野家の六つ子にキャスティングした時点で、ある程度の人気を
得るだろうとは思っていたんだけど、女子人気の高い作品ってイケメンキャラのイメージが
強かったので、まさかここまで人気を得るだろうとは思っていなかった。
 改めて考えるとイケメンじゃないし、クズである点など、負の要素が強い点で近寄りがたさは
ないだろうし、あのシンプルなキャラクターデザインも可愛げがあるし、加えてシンプルな分
キャラの魅力に関してキャストの演技の比重が高くなり、それが中の人である声優さんの人気に
直結しやすかったのなというのも感じた。

 その人気を受けての2期である本作だが、基本的には1期を踏襲した感じ。
 1期はギャグの毒性が高く、それに伴い残酷な描写もり、あるいはお下劣ネタ、下ネタなどの品の
ないネタ、パロディの多用など、元ネタの「おそ松くん」のイメージを覆すような作風が目に
付いたが、1期が人気を得たということはその路線が支持されたと受け取ったのか、品の無さなどは
更にひどくなった感がある。
 あと脇キャラの描写比重が高くなった感があったが、「おそ松くん」に限らず、もともと
赤塚 不二夫作品はそういう傾向が強いので、むしろ「らしいな」という印象。

 前述の「1期を踏襲」だが、これは良くも悪くもという感じで、人気を得た1期の作風を
引き継いでいるという点で安定感を感じるが、逆に言えば1期からの上積みはあまり感じられず。
 先に書いたように1期が元ネタである「おそ松くん」から想像できない斬新さによるインパクトを
感じただけに、同じテイストだとやはり印象度は薄まった感があった。

 そういう意味では「イヤミはひとり風の中」のような異色エピソードやゲストキャラが
目立った話が印象深かった。
 その「イヤミは・・・」に関して、元々時代設定こそ異なるものの原作にもあるエピソードだが、
「おそ松さん」になって、より激しいギャグ主体となったため、こういう泣かせる
ヒューマンドラマをポンと放り込まれると普段とのギャップもあって、余計に印象に残る。
 よくヘヴィメタルやハードロックのアルバムの中に良いバラードがあったりするが、個人的には
あの感覚に近い。
 これまでもペーソスの漂う話が無かったわけではないが、一話丸々で脇キャラを主役に据えた
別作品のような試みはさすがになかった。
 話のアイデアはチャールズ・チャップリンの「街の灯」から来ているのだろうけど、目が
見えるようになった少女が主人公の正体に気付くハッピーエンドの「街の灯」に対して、静かに
イヤミが去っていく展開は日本的と言うか・・・、より哀愁漂う感じ。

2019/11/06
2019/11/07 改行位置変更

投稿 : 2019/11/07
閲覧 : 252
サンキュー:

8

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