Ka-ZZ（★） さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態：観終わった
私の青春が、動き出す！
この作品は、オリジナルアニメ作品だったみたいですね。
監督は「さくら荘のペットな彼女」「ノーゲーム・ノーライフ」でお馴染みのいしづかあつこさん、シリーズ構成は花田十輝さん、アニメーション制作はマッドハウスさん…
完走後にwikiをチラ見して知ったのですが、この組み合わせは「ノーゲーム・ノーライフ」と一緒だったんだそうです。
因みに略称は「よりもい」
「宇宙よりも遠い場所」の平仮名部分を抜き出して略称になっているのは分かりますけど、「よりもい」と言われてこの作品がイメージできるか…というと個人的には微妙です。
監督がいしづかさんと知って視聴が楽しみになりましたが、今期の視聴が楽しみな作品のトップクラスに引き上がったのは発表されたキャスト陣が凄すぎたから…
この物語は高校1～2年生くらいの女の子4人組が宇宙よりも遠い南極を目指すモノなのですが、この4人組の声優さん…半端ありません。
玉木 マリ役：いのすけ
小淵沢 報瀬役：花澤さん
三宅 日向役：井口さん
白石 結月役：はやみん
この組み合わせだけでも凄いのに、この作品で起用している声優さん…こんなものじゃありません。
能登さん、日笠さん、Lynnさん、松岡さん、小松さん、あすみん、金元さん、本渡さんにかやのん…
もう、どれだけ盛っているの…？
と言いたくなるほどの…いわば「最強」の称号に値する布陣じゃありませんか。
これだけの声優さんを揃えた…という事は絶対に中途半端な仕事はできないと思います。
でもそこまでの覚悟を作り手に感じた作品でもあったと思います。
事のきっかけは、小淵沢 報瀬が南極を目指している事を同じ学校に通う玉木 マリが偶然知ってしまった事…
高校生が南極に行く…
確かにこれだけ聞くと無謀と思わざるを得ません。
周囲の誰もが報瀬を馬鹿にしました。
だけど、彼女にはどうしても南極に行かなければならない理由があったから…
だから彼女は本気だった…
たくさんバイトして資金を稼いで…
一枚一枚の福沢諭吉に彼女の思いが一杯詰まっていました。
一方、うじうじした自分を変えたいと考えていた玉木 マリ…通称「キマリ」が報瀬の本気に触発されて同行を決意…
その話を聞いたコンビニでバイトする二人と同じ年の三宅 日向も今しか出来ない事を追い求めて二人に同行することになり…
タレント活動の一環で一緒に南極に向かう事になった白石 結月が加わって…
報瀬はこれまでたくさん馬鹿にされてきました。
そんな罵倒や陰口にもずっと耐えながら、来るべき時に備えてきました。
それがどうです…
今じゃ心強い同士が3人も加わって…
しかも民間の南極観測隊に同行させて貰えることになって…
強く思い、思いを曲げずに自分を貫いた結果がこれって、最高じゃありませんか…
でもこの物語はここからが本番です。
南極を目指す仲間が再び結集する…これって本当に凄い事だと思います。
民間の観測隊だから、帰ってからの保証も何もない…
これまで積み上げてきたモノを全て置き去りにしなきゃいけない…
それをみんな分かっていて…それでも南極を目指すんです。
ただの一人も欠ける事無く…
それにもちゃんと理由があるんですけどね…
その思いの大きさの果て…それこそ、宇宙サイズだったのではないでしょうか。
だから例えどんな荒波にもまれても、どんなに分厚い氷が行く手を阻んでも絶対に諦めません。
みんなが見ているのは、視界の遥か先にある目標地点だけ…
そんな船での生活は4人の絆を固める良い機会だったと思います。
それぞれちょっとずつ難しい部分を持ってました。
全てが順風満帆という訳じゃなかったから、今この船に乗っている…
みんな色んな思いを抱えながら目的地を目指していたんです。
この旅は始まったばかり…
でも、どんな困難でも4人なら乗り越えていける…と思いました。
その位の間柄にお互いが昇華していたんです。
だから4人の思い合う心…これも半端ない熱量を感じました。
特に…報瀬の仲間を思う気持ちは並大抵ではありません。
もちろん、自分の夢に賛同して貰った…というのは根底にあるのかもしれません。
普段は人一倍無口で人見知りなくせに…
彼女の仲間を思って放つ言動は…決して涙無しでは見られません。
大粒の涙をボロボロ流す彼女たちを何度も見てきました。
嬉しかったり…悲しかったりと涙を流す理由はイロイロありました。
でも、一つだけ共通項があるとするなら、みんなが自分のこと、そして仲間のことに対しても真っ直ぐで全力だったこと…
そしてこの旅を通してみんな一歩前に進んだこと…でしょうか。
ホントは2クール位の尺でもっとじっくり見たかったというのが本音です。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、sayaさんの「The Girls Are Alright!」
エンディングテーマは、4人組で歌う「ここから、ここから」
オープニングはアニメと歌の相性がバッチリ…南極を満喫する4人が微笑まし過ぎて毎回欠かさず見ていました。
でも、この作品で一番心に残ったのは挿入歌でした。
お気に入りはsayaさんの歌う「ハルカトオク」
各話の終盤…挿入歌が物語を否が応でも盛り上げてくれるのですが、幾つかある挿入歌の中で「ハルカトオク」が流れた時が一番心が震えましたから…
もちろん曲調も大好きです。
DAMには挿入歌までは入っていないみたいです。残念…^^;
1クール13話の物語でした。
今期のBEST10の中でも上位に食い込む作品だと思います。
視聴して良かった…と本気で思えた作品でした。
しっかり堪能させて頂きました。
