ゲリオ さんの感想・評価
4.2
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
おじさん×女子高生?否ッ!
アニオタ以外にもお勧めできるような恋愛&人間ドラマである。
え、オッサンとJKの恋とか妄想丸出しの変態アニメだって?
いやいや、全くそんなアレではなくて、恋愛物と言っても基本的には女子高生の橘さんの一方的な好意である。
店長はドジではあるけど常識をわきまえた大人。ありえない恋だと思いつつも、彼女のあまりに純粋な思いに心を動かされそうになる…っていう、そんな純愛ラブストーリーだった。
ま~ったく気持ちの悪いアニメじゃないですよ、一般層の皆さま。
さて、本作の感想だが、序盤は確かに上述のような少女の淡い恋心がメインだったけど、中盤以降はお互いがかつて捨ててしまった夢を取り戻すという展開に緩やかに変化していった。
そんな起伏はなくとも優しく味わいのあるストーリーが何とも見応えがあり、個人的には今期アニメの中でも三強の一角を担うほど楽しめた作品であると感じていた。
しかしながら最終話が拍子抜けというか、途中で投げ出しエンドだった点で若干物語の評価を下げることにする。
一応まとめた感じではあったが、それまでの過程で店長の小説への思いは克明に描写で来ていたのに対し、橘さんに関してはそこまで陸上に思い入れがあったようには思えなかったので、ちょっと唐突かなぁと感じてしまった。
2クールアニメだったらその辺もうまく描出できたり、あるいは原作の最終話までいけたりしたのではないかと思うけど、さすがに全12話では厳しいものがあったね。
ところで、そのつい先日完結した原作の最終回について噂ではすこぶる評判が悪いようだ。
数週間前ネットのまとめサイトのニュースで目にしただけなので詳しい内容は知らないけど、 {netabare}なにやら橘さんと店長の恋は成就しないとのことで。
いや、普通に考えておじさんと女子高生がくっつくエンドは考えにくいはずだが?
昔そんなありえない展開を描いてしまった"うさぎドロップ"という漫画は後半で一気に評価を落としたはず。
なので他にも理由があったのだろうか、 {/netabare}そこまで評判悪いならどんな感じか一度見たいと思うので、単行本が発売したら必ず目を通したいと思う。
話をアニメに戻すと、ストーリーは最終回以外は素直に楽しめたので及第点。
登場キャラについては、一見冴えないおっさんでありながら実はすごく大人な優しさがある店長にキュン死しそうになった。(※ちな俺もオッサンだが) cv平田広明さんってところがまたハマり役…。
作画面は"進撃の巨人"のWIT STUDIOさんであり、原作キャラを忠実に再現したキャラデザは勿論、本作のキーである雨を中心とした背景等のビジュアルが一目で明らかなくらい綺麗で二重丸評価が妥当だろう。
曲もOPとEDともに素晴らしく、総合的に高評価なアニメに終始した。
冬アニメは他にも良作が多い豊作クールだったけれど、仮に周りがクソアニメばかりだったら、もしかしたらもっと上に行けた作品だったかもしれない。