シン さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
僕と契約して…
まずこの作品を評価するにあたって物語としての採点と倫理観の採点と演出の採点は別にして考えて採点しました。
まず演出の点ですが、シャフトさんの得意な幻想世界が広がっていていわゆる「結界」の中に入ると異世界観が素晴らしく興奮のめり込む点で良かった。ひだまりスケッチの絵からの印象と今回の話のキャラクタ-は合わないと思いましたがグロ過ぎない事で逆にバイオレンスを上手く描けていたと感じた。
次に物語としての点ですが、虚淵玄さんの構成が素晴らしくとても完成された世界観だった。伏線回収が多くコアなユーザーを楽しませる心使いも良く見直すと絵一枚一枚に種がまいてある所に丁寧さや緻密さを感じた。魔法モノでありながら不思議パワーは不思議な力で消される事無く一つ一つの設定がしっかりと世界を固定化し次の展開を安定させてた。安定と言っても物語の方は視聴者の期待を裏切る展開続きで多くの視聴者が取り込まれたのも理解できる。
最後に解釈や倫理としての評価です。まずあのBADエンドというか輪廻で終わる終わりには世の中の不条理を良く表現してて良かった、希望・喜びがあれば絶望・悲しみがあると言った陰陽説を説く展開は非常に興味深かった。QBの人間に対する気持ちは人間の負の側面を上手く突いた表現で心を震わされた。個人的に一番のシーンは本題でもある友情をリボンを絆の証として再構成後のほむらに付けさせるのも心に残るシーンだった。