不如帰 さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
キャラクターは良かったが構成・デザインに難あり
全話視聴済み。
まず全体を通して、このストーリーの本筋が掴み辛かったのが大きな減点対象になりました。
人類の生き方を模索する意義を訴えたいのか、ヒロとゼロツーのように愛のあり方を訴えたいのか、等々。
終盤のイチゴのセリフからそれら全てが繋がっているという示唆こそありましたが、それでもいまいち掴めませんでした。
私の理解力がなかった結果でもありますが、そもそものストーリー設定にも問題があったように思います。
もしもココがハッキリしていれば、視点をブレさせずに通して楽しむことができたのではないかと思います。
そういう意味ではあちらこちらに意識を振り回されながら視聴していた印象が残りました。
またロボットアニメでもある本作ですが、デザインをもう少し考えられなかったのかなと思いました。
コレはコレで良かったのかなと思うときもありましたが、やはり表情が豊かなロボットって、世代故か私には違和感がありました。
特に最後のアレはどうなんでしょう…
ゼロツーが巨大化したロボット?というのは、正直「やけくそで作ったデザインなのか」とさえ思ってしまうほどのビジュアルでした。
この点ではエウレカセブンやエヴァンゲリオンのようなタイプのアニメに大きく軍配が上がってしまいます。
一方で評価できた点は登場人物のキャラクター性でした。
心理描写もさることながら、それぞれの個性をハッキリと確立させていたのはかなり高く評価しています。
これがあったからこそ最後うまくまとまって終えられたのではないかと考えています。
もちろん、それまでもキャラクターの個性あってこその展開も多かったのでストーリーの色付け要素としては十分すぎる出来だったと思います。
全話視聴して考えるに、原作を余すこと無くアニメに落とし込んだ場合だとおそらく24話では足りない気がします。
どのアニメにも言えることではありますが、端折られた部分が少なからず原作ストーリーにキズを与えてしまっていると思います。
このあたりは大変難しいところだと思いますが、欲を言うなら2〜3期構成でちょうどいいのではと思いました。
これに加えてデザインがもう少し好みに寄っていたら、かなりの神アニメになっていた気がします。