ゲリオ さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
1クールアニメのお手本
女子高生4人が南極へ冒険に赴く青春グラフィティ。
優秀なスタッフによって制作された原作無しのオリジナルアニメ。脚本はラブライブの花田先生。
自分としては第一話から、高レベルな冬アニメの中でもトップクラスの出来かなぁと感じていたが、周囲の評判はそうでもなかったのが不満だったのだけど、終盤になるにつれネット上でも本作の評価が右肩上がりになってきて安心した。
(おらっ!ポプテピとか言ってた奴らは土下座して謝れ!)
まず本作で良かったのは、物語のプロットがしっかりとしていて毎話きちんとした起承転結が練られていたところであろう。
その回に描かれるテーマがはっきりとしていたので見る側もピークポイントが分かりやすかったっていうのかな、そういう花田先生の良いところが目立った作品だと思う。
ま、「はい、ここ泣くとこですよー?」みたいなのが苦手な視聴者も中にはいると思うけれど…。
個人的に最も印象深かったのが第11話の日向メイン回。
昔裏切られた友達がビデオ中継で絡んでくるお話。
普通のアニメなら仲直りしてほっこりエンドで済ますところなのに、まさかの「今更ざけんな!」という報瀬の啖呵にカタルシスを味わうことができた。
たとえ本当に後悔反省してようが過去に人を傷つけた事実は変わらない…たしかにその通りだ。
日向にとって重要なのは今そう言ってかばってくれる友達ができたということなのである。
他の回においてもそうだが女子高生の友情青春劇として稀に 見る感動ストーリーだったと思う。
多少大味な演出もあったけど、総合的には名作判定しても良い作品なのではないか。
なによりオリジナルアニメが滑ることが多く質の低下が危惧されていた昨今において、本作がある意味でオリアニ復権の役割を担ってくれた部分は大きい。
おそらく続編はできないであろう1クール限定の作品だったが、全13話満足度が高いアニメに仕上げてくれた制作スタッフに感謝。