Dave さんの感想・評価
2.3
物語 : 2.0
作画 : 2.5
声優 : 2.5
音楽 : 3.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
「感情がない」と口では言う、感情的なAIたちによるグダグダ
1. 冗長・テンポ悪い
まあ、長かったなあという印象ですね。そもそも2クール視聴者に付き合わせるというのは、それだけ惹きつけなければならず、かなりハードルの高いことのように思います。やっぱり人は飽きるし、よほど内容も面白くなければ冗長な印象を受けるようになってしまう。
この点、最初は面白い設定かなとも思ったし、ヒロインもそれなりに可能性を感じたのですが、設定にはすぐに新鮮味はなくなるし、登場するサブキャラクターやヒロインにも魅力を感じず、その状態で2クールの長期航海を続けるのはきつかった。さして盛り上がるわけでもないのでテンポがいいとは言えず、冗長だなと。しかも製作が間に合わなかったのか、最後の3話はあとから…ガルパンやハイスコアガールのように、それまでにがっつりと視聴者を惹きつけていれば期待を込めて続きを待ちますが、本作では熱が冷めきってどうでもよくなりました。結局、13話くらいにまとめるのがよかったんじゃない?
2. テーマが曖昧
AI・ロボットとの共存というのは、これまでも何度も映画やアニメで描かれてきた興味深いテーマではあります。AIにも感情は持てる、いやロボットはあくまで道具であって疑似的な感情を持たせるのは危険だ、どちらの結論でもいいのですが、その結論に至るプロセスと帰結が説得的でなければならない。
しかし本作は結局、何が言いたかったのかがよくわからない。風呂敷を拡げてみたものの、なんだかごちゃっとしたまま終わらせてしまった印象です。しかも何となく「難しそうな」ことを言ったり設定をわかりにくくすることで、その曖昧さを誤魔化そうとしたようで、更に印象が悪い。超高度AIが、とかテクニカルっぽい説明よりも、「人とAI」の対比などを明確にしながら軸を組み立てないと、結局何が言いたかったのか、何が主題だったのかがあいまいなまま。
これでは話だけが長くて言いたいことが分かりにくい、要領の悪い喋り方をするおじさんのようです。
3. 設定に矛盾
気になるのは、口では「感情がありません」と言う割には、どう見ても感情的で意志とか本能があるだろ、って突っ込みたくなる点。この点、四半世紀前に作られたT2なんかとても説得的でした。
戦闘だって、AI同士なら予め演算でどういう結果になるか予測しているはずだし、それこそプロ棋士同士の戦いのように、途中で「負けました」と作動停止するくらいでいい。ところが本作に登場する戦闘AIは「なにー!! くそっ、やりやがったな!!!」みたいなとても生っぽい反応をしてくれるw
【中間コメント】
まあ悪くはないけれど、どこかで見たような、あるいはこういうアンドロイドという似たようなコンセプトは使い古されてしまっているというか。これだけ毎期毎期沢山のアニメが出ると、似ていると食傷気味になる。