Keiner さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
あまりにも多方面から期待され過ぎた作品
ちょっと気の毒な作品でした。
将棋好きの人達、原作読者、一般のアニオタ、これら三方面から期待され、前二者の期待に応えきれなかった、といったところでしょう。
私は将棋は分かりませんし、原作未読です。端的に言って、かなり面白かったと思います。ルールすら怪しい一般読者に各対局のどこが熱いのか、しっかりと伝えられていたと思うし、将棋描写に限界があるなら、心理描写で補完していて、ちゃんと面白くしていたと思います。
キャラの魅力もしっかりと描き出せていて、どのキャラもかわいかったと思います。強いて言えば、ヒロインが多過ぎて、やや描写不足の子もいたかも。
各話続きが気になるし、笑いあり涙ありでストーリーの完成度も高い。しかし、多くの批判を目にします。
本格将棋アニメではないのかもしれませんが、もしそうしていたら、私は見なかったでしょう。そこは、選択の問題で、これだけ熱い展開や魅力的なキャラを備えているのであれば、一般受けを狙った編集にしたのはいい判断だったのではないでしょうか。
原作未読でもカットがあるのがわかってしまったので、そこはあまりいいとは思いません。ただ最後の締めはとても綺麗だったし、これでも十分面白い、というのが、素人の感想です。
アニメーションとして、将棋という題材はやはり難しいなーと、感じる部分はありました。最後の方は描写のネタ切れ感が出てしまっていて、対局数はある程度抑えざるを得なかったのかも。動きがついたから面白くなるようなものでもないと思うので、アニメ化向きな作品ではなかったのかも。
ロリが多すぎるのも少し問題があったかもしれません。どうしても人物が薄くなってしまうので、結構深めな人間関係に合わないところもあった。桂香さんや主人公、強いて言えば天衣の掘り下げはうまくいっていましたが、他は時間も足りないしやや薄口になっていました。
原作は将棋成分も補完されているようですから、将棋が分かる人はそっちを見た方がいいのでしょう。ただ、そうでない人はアニメでも十二分に楽しめると思います。こてこてのロリ描写が苦手だったりするのでなければ、お勧めできます。